Saturday, November 13, 2010

Bruin TVさんのビデオインタビュー

先日Bruin TVさんからビデオインタビューを受けました。今のところ真田広之さんの登場ビデオの下にあって何とも気恥ずかしい限りです。ビデオでのインタビューは今回初めてでした。

これまで何度か受けた活字でのインタビューでは原稿の最終確認は私たちでするもののあくまでも記事を書いた方の視点なので自分たちが話したニュアンスとは若干異なることがありました。インタビューをされた方が私たちの話をその様に感じられたと言うことなの、その違いも意味があることかと思います。一方でビデオでのインタビューの場合は私たちの言葉、しぐさなどがすべて動画に残るので私たちの想いがそのまま伝わることになります。時間が短い場合は編集されて全く正反対の意味になってしまった、と言うことが無きにしも非ずですが、今回は編集後でも9分以上もあるのでその様な心配はいりません。

人の目を通さず直接メッセージを届けられますし、YouTube、Ustreamと言ったツールが充実して来たのでこう言ったビデオを使ったインタビュー、メッセージ伝達がこれからもどんどん増えて行くのではと思います。

ただ、ビデオの難点は活字と違って一覧性に乏しいところです。今回のビデオも9分以上見ないと何を話しているのかの概要が分からないところが残念な点です。ビデオを自動で解析して概要を活字にしてくれたり、章立てしてくれるともっと便利になりそうです。私たちの類似画像検索技術もビデオの似たシーンが探せると言う意味では今後お役に立てる時が来ることでしょう。何しろYouTubeには1分に35時間分のビデオが登録されていますので。

Sunday, November 7, 2010

未来のビジュアル百科事典Qwiki

Qwikiは新しいビジュアルサーチエンジンです。今年9月のTechCrunch Disruptで大賞に選ばれた様です。ビジュアルサーチエンジンと言うと私たちGazoPaの様な画像そのものを使って検索するサイトも含まれる場合があるので少しややこしいですが、今までは検索結果に含まれるサイトをサムネイル表示すると言うものが多かった様に思います。2000台もサーバーを動かしていてつぶれてしまったSearchmeもそうですし、以前パネルディスカッションで一緒になったViewZiもそうです。

一方でこのQwikiはWikipediaなどのトピックをアルゴリズムで編集してロボット風の女性の声で読み上げながら関連写真を次々に表示して行くと言うモノです。まだプライベートアルファなので私もサンプルで試すことしか出来ていませんが、1分弱で関連トピックが声と写真で紹介されるのはなかなか面白いです。分からないことを機械にきくと何でも機械が答えてくれる様な近未来の検索がイメージ出来ます。

写真版Wikipediaであるfotopediaに似ているなと思ったら、fotopediaの写真も使っている様です。実際に検索クエリーを入れて試した訳ではないので例えば複数の言葉を入れるとどうなるのかなと言うことが気になります。サンプルは場所、俳優、自然物などがあげられているので検索クエリーを自由に入れてそれに合ったモノが出て来ると言うよりも、トピックが決まっている百科事典的なモノとしてイメージした方がいいのかもしれません。

ユニークだなと思いつつも実際に使う場合に毎回このロボット風の音声を聞きたいだろうか、と言うことも思いました。車を運転している時に声で質問すると声で返してくれるのであれば便利かなと思いましたが、そうするとビジュアルは要りませんね。

まだプライベートアルファなので今後どうなって行くのか楽しみです。

Tuesday, October 26, 2010

データで見るGazoPa

GazoPa.comが公開サービスとなって1年が経ちました。直近1ヶ月とここ1年の状況をデータで見てみたいと思います。

(直近1ヶ月のデータ)
ユニークユーザー(UU) 8万人/月
ページビュー(PV)    59万PV/月
訪問辺りのページ数 5.35ページ
滞在時間        4.5分

(1年のデータ)
アクセス元上位5ヶ国 : アメリカ、中国、日本、ロシア、インド
ブラウザー : Firefox 38.1%、IE 34.29%、Chrome 13.38%、Safari 7.36%、Opera 5.81%

UU、PV
単体のWebサービスとしてはUUは1ケタ、2ケタ少ないかと思います。ただ、現在、広告を出しておらず、直接アクセス及び検索エンジン、他メディアから来られているだけだと言うことを考えるとまだまだ増やし甲斐がある数値と言えるでしょう。ここ半年で2倍に増えていることを見ても今後が楽しみです。

訪問辺りのページ数
私たちとしては2ケタに行って欲しいところですが、1年間のデータでも5ページちょっとと言ったところです。探している画像が簡単に見つかってしまったと言うことかもしれないので必ずしも多ければユーザー満足度が高いかと言うとそうではないかもしれませんが。

Webサービスと言う意味ではまだまだこれからですが、ぜひ1年後にご期待を。

Wednesday, October 20, 2010

落書きでの検索結果をTwitterに流せます

百式さんで落書きで画像が検索出来ると取り上げていただいてからいくつかのメディアでも取り上げられる様になったのでこの機能に関心を持たれた方が増えていてうれしい限りです。自分の描いた絵から写真が検索出来ると言うのはGazoPaの類似の画像を検索出来る、と言う強みならではのものです。もしまったく同じ画像を検索出来るのだとすると自分の絵とそっくりな絵を検索出来るだけで、その絵に似た写真は検索出来ません。似たものを検索出来るGazoPaだからこそ絵から画像が検索出来ます。

手書きの絵で検索した結果は実はTwitter、Facebookに投稿出来る様になっています。ただ、今のところその機能はログインした方でないと分からないし、使えないことになっています。ID、パスワードをすでに登録済みの方はログインしていただいた後に、絵を描いて検索して下さい。検索結果の右にpublishと言う文字が出るのでそれをクリックするとTwitter or Facebookへのリンクが出て来ます。それをクリックすると検索結果がTwitter or Facebook上に投稿出来ます。

もしサインアップがまだでしたらこちらからお願いします。メールアドレスを入れてSign upをクリックすれば登録用メールが届きますのでその中のURLをクリックしてID、パスワードを設定して下さい。

もう一つ検索でのポイントは最初に手書きの絵で検索していただいた場合の検索オプションは形だと言うことです。もし形だけでなく色も加味したものが出したいと言う場合はstandardに設定して下さい。オプションを変えることによる検索結果の変化もお楽しみいただけます。

まだまだこの落書きで写真を検索すると言うことではいろいろな使い方が出来そうな気がしています。こんな使い方があるのでは、と思い付かれた方はこちらからアイデアをお寄せ下さい。

Wednesday, September 22, 2010

AIPクラウド3DAYSとSF New Tech Japan Night

10月は日本とアメリカのイベントにGazoPaも出させていただけることになりました。

まずは10/2-4に福岡で開催されるAIPクラウド3DAYS。10/3の

『AIP Cafe Meets シリコンバレー』日本のシリコンバレーとして、WBSにも取り上げられたAIP Cafe ここを拠点に発信をしている、新進気鋭のベンチャーと、シリコンバレーのスタートアップ、彼らが考える次のビジネスとは何か?

でお話しさせていただきます。まだまだシリコンバレーで活躍、とまでは行っていないのですが、活躍したいと願っているチームとしてこれまでの活動、今後目指しているところ、シリコンバレーの状況などをお話出来たらなあと思っています。

SF New Tech Japan Nightは10/13にサンフランシスコで開催されます。SF New Tech自体は毎月あって私もたまに参加していたのですが、10月は日本関連のスタートアップが特集されています。今回はプレゼンする側として参加出来てうれしい限りです。関連イベントではSV New Tech (SVはSilicon Valley)と言うのも毎月あってGazoPa拠点からも近いので良く参加していますが、こちらの方は弁護士事務所の会議室で開催されていてパロアルトと言う土地柄もあるのか参加者もエンジニアが多い様に思います。一方でSF New Techの方はクラブと言った感じの場所で開催されていて来ている人もSVとはまた違った方々の様な感じです。開催場所のカラーが出ている様で面白いです。

お近くにおられる方はぜひご参加下さい。

Monday, September 20, 2010

百式さんにGazoPaを取り上げていただきました

百先さんにGazoPaを取り上げていただきました。ありがとうございました。私も良く拝見しているブログなので自分たちのサービスが載っているのを見ると何か不思議な感じがします。

公開サービスに移行してからもうすぐ1年になるのですが、日本ではほとんどPRしていませんし、英語表記のサイトなので日本ではまだまだ知る人ぞ知ると言う感じです。実は国別のアクセスは日本からは実は4位なのでそれなりにあります。ただ、Twitterでの今回のつぶやきを見ると'今までGazopaを知らなかった'、と言う方がほとんどなのでまだまだ日本での知名度が低いなあとあらためて思いました。

画像なので見れば分かる、と言うところがあるので英語表記でも他のサービスよりは日本の方には敷居が低いのではと思います。とは言え日本の方にもっと一般的に使ってもらうためには日本語化はした方がいいと思いますので課題と言うことでお時間下さい。

日本での知名度を上げると言うことでは10月2-4日に福岡で開催されるAIPクラウド3DAYSでお話しさせていただける機会を得ました。まだホームページには名前が出ていませんが。Evernote CEOの方も講演される様なので面白いイベントになると思います。お近くの方はぜひお越し下さい。

Friday, September 10, 2010

そしてGazoPaデビューから2年が経ちました

私たちがTechCrunch50のファイナリストに選ばれてから早いモノで2年が経ちました。Demo Pitと言う会場のデモスペースでデモ出来たらいいなあ、と思って応募したらステージで発表出来るファイナリストに選ばれたと言うメールを旅行先でもらって驚いたことを昨日のことの様に思い出します。これがなければここまでこれなかっただろうと思うと運や縁を感じます。

とは言えTechCrunch50は3回実施したところで終了してしまいましたし、今年の5月のWeb2.0 Expoで出展した際にも'君たちまだがんばっていたの?'と言われる位なのでもはやずっと以前の過去のことです。いつまでも'TechCrunch50に出たGazoPaさん'、と言う紹介をされている様では進歩がない様で恥ずかしいです。

2年前に比べると画像検索の分野もずいぶんホットになりました。当時は'何で画像検索なの?'と言われていましたが、今では検索エンジン各社は画像検索に相当力を入れる様になっています。Googleは類似検索機能を私たちが公開サービスに移行した同じ日に、正式サービスに導入しましたし、広告を表示する様になりました。今年に入って写真を撮ってその絵画のことを調べることが出来るサービスを提供するPlinkを買収しましたし、8月にはlike.comも取りこみました。またeBayはこの春から女性ファッション分野に類似検索を試験的に導入しています。

私たちもGazoPa Style Searchと言う女性のファッションを検索出来るサービスを最近立ち上げました。GazoPa.comの際はどの様に収益を上げるのかと言う質問が少なくありませんでした。検索クエリーにあった画像広告の表示、アフィリエイト収入と言うのがGazoPa.comの場合のモデルですが、もっと分かりやすい形で示したのが今回のStyle Searchです。アパレルは数多くのブランドがあり、色や形でも無数の組合せがあります。また一見同じ様に見えるものでも$100を切るモノもあれば$1000を遥かに超えるモノもあるなど価格幅も非常に幅広くなっています。こう言った多くの商品の中から気に入ったモノを直観的に探す、と言うことに対して私たちの技術が有効かと思います。

女性ファッションと言ってもアパレルだけを取ってもドレス、ジャケット、シャツ、タンクトップ等数多くの種類があってやればやる程奥深い分野であることを感じます。一種類しかない時と比べると種類は多ければ多いほどいい様にも思いますが、選択肢が多すぎると選択することが喜びではなく苦痛に変わることがあります。直観的に、快適にモノを探せる様にする、これが私たちの大きな目標です。

Wednesday, July 21, 2010

GazoPa Style、GazoPa Answersリリース

ブログの更新から遠ざかっていましたが、それはこれらのサービスリリースでちょっとバタバタしていたためです。今週初めにGazoPa StyleGazoPa Answersと言う2つのサービスをリリースしました。

GazoPa Styleは自分で撮った写真をアップロードしたり、外のサイトの写真を使ったりして似た様なファッションアイテムを検索出来る様にしたものです。これに似たモノをもう少し見たいとか、これに似たモノでもう少し安いものを見てみたい、と言う時に役に立つサービスです。今はeBay、Amazon、Etsyの女性ファッションが検索出来る様になっています。特にeBayは数多くの商品がアップされているので商品が探すのに時間が掛かったりします。そんな時にこのサービスを使うとお気に入りの商品に出会いやすくなるかもしれません。

GazoPa Answesrの方はVisual Q&Aと銘打っている通りに画像で質問するサイトです。実はGazoPa.comには時々、この場所はどこか教えてくれ、とか、このモデルが誰か教えてくれ、などと言ったご質問が直接来ていました。類似画像検索技術で探して答えが分かる場合と分からない場合がありました。

そう言う方々のために画像で質問出来る様にしたのがこのサイトです。類似画像検索で似た画像を答えの候補として表示しています。ただ、どんぴしゃりで答えが見つかるとは限らないので、他のユーザーに答えていただくことが多くなると思います。

オンラインでの質問と言うとテキストでの質問が中心ですが、画像に特化することでまた違った種類の質問を掘り起こすことが出来るのではないかと思っています。

今回はプライベートベータを飛ばしていきなりオープンベータから始めましたので改善点等たくさんあるかと思いますのでどんどんcontact (at) gazopa.comまでお寄せいただければ有難いです。

またこの辺りを含めて明日23日(金)10:00から国際フォーラムでお話ししますのでお時間あればお越し下さい。

Saturday, July 3, 2010

大人買い、Google

Googleが今週フライト情報を提供するITAを現金7億ドルで買収しました。自社インフラの強化のため、新しい分野へ進出するため、既存サービスの機能強化のためなどでGoogleは次々に企業を買収しています。

6月IPネットワークでのリアルタイムボイス、ビデオ処理ソフトのGlobal IP Solutions 6800万ドル
6月ディスプレイ広告技術のInvite Media 8100万ドル

5月音楽を異なるプラットフォームで共有出来るSimplify Media
3DデスクトップソフトのBump Technologies

4月カレンダー、フィードなどのガジェットを提供するLabPixies 2500万ドル
サーバーハード提供のAgnilux
画像検索Plink
オンラインビデオホスティングのEpisodic

3月マイクロソフトオフィスのコラボレーションツール DocVerse
オンライン写真編集のPicnik

2月eメール検索 reMail
ソーシャル検索 Aardvark 5000万ドル

アメリカでは従業員の流動性が高いのですべて一から自社で開発すると言うのは適切な戦術とは限りません。他人のお金で開発してもらい、モノになりそうなところで買収すると言う方が、変化が速く何が次に来るか分からない世界では適している様に思います。

例えばAardvarkもGoogle元従業員が立ち上げた会社です。従業員がGoogleをやめて起業し、そのスタートアップをGoogleが買収すると言ういいサイクルが出来ています。

Googleはベンチャーキャピタル部門としてGoogle Venturesも持っています。去年出来たばかりでその時は投資関係者は2-3人だったと思いますが、現時点で15人に増えています。今年は1億ドルの投資を予定している様です。ここはGoogleの事業から離れた企業、例えばバイオのAdimabにも出資しています。

ちなみにGoogle CEOのEric Schmidt氏が関係しているのがTomorrow Venturesですが、これは個人として関わっている様です。上場企業の社長がベンチャーキャピタルにもか個人として関わっていると言うのはシリコンバレーらしいところです。

Thursday, July 1, 2010

一日一品、Woot

その内に書こうと思っていたらAmazonに買収されてしまったのがWootです(買収金額は1.1億ドル)。ここは毎日1品だけの特売をしているサイトで、以前取り上げたGroupon、Giltなど最近メジャーになって来た期間限定販売サイトの走りと言ってもいいかもしれません。

例えば今日だとKindleが$149.99で売っています。

Internet Retailerによれば2009年は売上7160万ドルで176位でした。但し、Wikipediaだと2008年で1.64億ドルなので2009年はもう少し売上は多いのかもしれません。Internet Retailerの数字を使って単純計算すると1日の売上は19.6万ドル。Kindleだと1308台売れていることになります。

登録者が275万人と言うことを考えると1日当たりだと登録者の0.05%の人が購入していることになります。広告を見て購入にまで結び付く数字として考えると悪くない数字ではないでしょうか。

1日で商品が交代してしまうので感覚としてはTVショッピングに近いのかもしれません。日本でもショップチャンネル、QVCなどが1000億円前後の売上を上げており、期間限定と言う響きに人は弱いのかもしれません。

Monday, June 28, 2010

パーソナルアドバイザー、hunch

先日、お薦め機能について書きましたが、もう少し能動的になる必要があるけれども面白いのがhunchです。これは質問に答えて行くとこれがいいのではと答えを薦めてくれたり、自分に似た人がどの様に考えているかなどを知ることが出来るものです。

まず最初にhunchに自分のことを教えてあげる必要があります。

生きている間に第三次世界大戦を見ると思うか?
手が届く範囲に飲み物があるか?
一日に何回メールをチェックするか?

これを聞いてどうするんだ、と言う気がしないでもない質問もありますが、とにかくhunchは私のことを学習していることになる様です。

次に日本のどの街を訪問するといいか、と言う話題を見てみます。すると以下を始めとしたことを聞いて来ます。

日本に住んだことがあるか?
日本に行ったことがあるか?
日本語が話せるか?

いくつかの質問に答えると訪問するといい日本の街をいくつか候補としてあげてくれます。最初に来ていたのは札幌でした。

でその札幌のページを見ると自分に近い人が札幌に行くべき理由とそうでない理由を書いてくれています。これを読めば札幌に行くかどうか決めることが出来るかも?しれません。

質問に答えないと行けないと言う手間がありますが、自分で検索キーワードを考えて絞り込んで行くことを考えるとこちらのやり方の方が実は簡単かもしれません。

日常生活ではいろいろなことを決めないと行けませんが、迷った時に背中を押してくれると言うのはうれしいものです。私としてはFlickrのCo-FounderのCaterina FakeさんがCo-Founderとして関わっているサービスと言う意味でも興味深いです。

Sunday, June 27, 2010

おすすめの音楽、Pandora

Webでの音楽サービスと言えばPandoraをあげる方が多いでしょう。Pandoraがいいのはアーティスト名を登録するとそのアーティストに似たアーティストもあわせて掛けてくれることです。音楽は人の好みが分かれるので推薦するのが簡単ではないですが、好きなアーティストに似たアーティストの曲であれば好きになる可能性は高いかもしれません。音楽は好きなアーティストが見つかるとそればかり聴きがちですが、これはどうかと薦められると中には気に入る曲も出て来るかもしれず、こうした出会いを作る仕組みはユーザーに取ってうれしい機能です。

Pandoraホームページによれば2000年から曲のメロディー、ハーモニー、リズムなど400項目の属性を1曲1曲登録すると言うThe Music Genome Projectを実行している様です。これらを使って曲がお薦めされるので確かに流される曲に大きな違和感は感じません。

こう言ったお薦め機能は選択肢となるモノが多い場合に特に有効でしょう。例えばファッションだと自分が好きなデザイナーなどを登録しておくとそのデザイナーに関してのSalesがあると通知してくれる、Shop It To Meがあります。これは単に登録したデザイナーのものだけを通知するのか、登録されたデザイナーに近いデザイナーの商品も薦めてくれるのかは分かりませんでしたが。

古くはAmazonのこれを買った人はこれも買っています、と表示する機能が新しい商品との出会いを作ってくれています。

私たちGazoPaの類似画像検索機能も似た画像はこう言うものがありますよ、と表示すると言う意味では写真、商品との新しい出会いを作っているとも言えます。

従来、こう言ったサービスは人手が絡むと大変な労力が掛かるのでリアルな世界では常連さん、お金持ちなどしか触れることが出来ないものでした。それがWebだからこそ誰に対しても提供出来る様になった。またWebだからこそ選択肢が莫大に増えてしまったために自分の好みに応じて薦めてくれる機能がますます重要になって来たと言うことでしょう。

Thursday, June 24, 2010

アメリカ eコマース売上ランキング

アメリカのeコマースの市場規模は日本より大きそうだけれど各サイトでどれだけ売上げているのだろうか。そう言う疑問に答えてくれるのがInternet RetailerのTop500 Guideです。

1位はやはりAmazonで245億ドル。2位のStaplersが98億ドルですので2倍以上の差をつけています。10位以内にオフィスサプライの会社がStaples、Office Depot、OfficeMaxと三社も入っているのは意外でした。リアルな店舗の巨人 Walmartは35億ドルで6位。10位以内は他にはDell、Apple、CDW、Best Buyと言ったコンピューター、電器関係の会社が入っていて取扱商品が比較的値が張るものなのでうなづける結果です。

アメリカでは百貨店もオンライン販売をがんばっていてSearsが27億ドルで8位、JC Penneyが15億ドルで16位に入っています。

10億ドルを越えているのは25位のHSNまでで、100位のArt.comは1.58億ドルです。

日本だとこちらのデータでは1位はやはりAmazonで4000億円ですが、2位はベルメゾンネット千趣会の710億円となり、10位のBest Buyでも24億ドルのアメリカとはやはり規模がかなり違いそうです。

Tuesday, June 22, 2010

Q&Aサイト、Quora、Aardvak

Q&AサイトのQuoraが今週から公開サービスに移行した様です。このサービスは今年Benchmark Capitalから8750万ドルの評価で1400万ドルの投資を受けた、と言うことで話題になっていました。プライベートベータのQ&Aサイトが約80億円の評価を受ける、と言うのに驚きました。

ただ、同じ様なQ&AサイトのAardvakが今年Googleに5000万ドルで買収されたのでQ&Aサイトはこの位の評価を受けてもおかしくないのかもしれません。

この2つのサービスは実名が基本と言うのが面白いです。確かにQuoraのQ&Aを見るとためになる回答が少なくない様に思います。回答する方も実名なのであまり変な回答が出来ませんからね。

Aardvakの方は質問する、回答すると言うことに重きが置かれている様で、単にQ&Aを眺める、と言うのをどうするといいのか今一つ分かりませんでした。

単にQ&Aを眺める、と言う用途ではやはり老舗のYahoo AnswersAnswersbagと比較的新しいMahalo Answersの方がいい様に感じます。

これらは一般的なQ&Aサイトですが、最近、カテゴリーに特化したQ&Aサイトが出て来ているのも面白いです。例えばAOLはAOL Shoppingと言うショッピングに関してのQ&Aサイトをベータで始めましたし、like.comはGlamourと組んでWhat To Wearと言う女性ファッションに特化したもので専門家が質問に答えてくれると言うQ&Aサイトを始めました。

で、最後に気になるのがFacebookの動きですね。Q&Aサイトを開発している様なのでどう言ったものになるのか楽しみです。

検索エンジンでは膨大なページの中から答えを自分で見つけないと行けないので、質問に人が答えてくれるこう言ったQ&Aサイトはこれからも重要度は増して行くのではないでしょうか。、

Monday, June 21, 2010

価格比較サイト、NexTag、Shopzilla、PriceGrabber、Shopping.com

日本ですと価格比較サイトと言えばカカクコムをあげる方が多いのではと思います。アメリカではダントツのサイトと言うのはない様でNexTagShopzillaPriceGrabberShopping.comなどが鎬を削っている様です。

どのサイトでも扱っている商品'Canon EOS Rebel Digital T2I 18.0MP Digital SLR Camera W/ 18-55MM IS Lens'で試してみたらNexTag 3件、Shopzilla 21件、PriceGrabber 6件、Shopping.com 7件でしたが、NexTagが$769と一番安い店を表示していました。ちなみにGoogle Product Searchでも46件の結果でしたが、一番安いところは$839.99でした。

サイトの機能的には似たり寄ったりですが、NexTagは価格推移がページに出ているので参考になるかもしれません。PriceGrabberはワンクリックで推移が見れました。

これらの価格比較サイトはそれなりに長い歴史があるためか、大手企業や投資ファンドに買収されています。こうして見ると2005年に買収ブームが起きていたことが分かります。Providence Equity PartnersがNexTagの株をどこに売却するのかと言うのが興味深いところです。

NexTagは2007年にProvidence Equity Partners(Huluにも投資しているところ)に株式の2/3を8.3億ドルで
Shopzillaは2005年にScrippsに5.25億ドルで
PriceGrabberは2005年にExperianに4.85億ドルで
Shopping.comは2005年にeBayに6.2億ドルで

価格比較サイト毎に表示される店が異なるのでユーザーとしては価格比較サイトを横断的に比較出来るサイトがあるとうれしいのですが。

Friday, June 18, 2010

98%引き、Bebo

AOLがSNSのBeboを1000万ドル以下で投資ファンドのCriterion Capital Partnersに売却した様です。AOLは2008年にBeboを8.5億ドルで買収したので実に98%引きで売却したことになります。

もともとAOLはBeboを閉鎖することも考えていた様なので少しでもお金が入って来るのだったら売ってしまえ、と言うことだったのかもしれません。

Beboが調子が悪くなったのはFacebookにユーザーが流れたからとも言われていますが、5億人近くをユーザーに持つFacebookの成長はもう誰にも止められないと言うことでしょうか。以前言われていたWinner takes allと言うことでしょう。

買った側は投資ファンドなので最終的にはどこかに売却するのでしょうが、どこが買うのでしょうか。興味深いところです。

AOLは新しいCEOになってから縮小路線を取っている様です。またコンテンツにも力を入れつつある様なのでぜひAOLの復活を望みたいところです。

Wednesday, June 16, 2010

WOWを届ける会社、Zappos

オンラインショッピングでカスタマーサービスのレベルが高いと言われているのがZapposです。オンラインショッピング業者の評価をしているStellaServiceでも97点で一番になっています。

私はここでモノを購入したことがないので本当に素晴らしいのかどうかは分かりません。ただ、ここのCEOの講演ではZapposが如何に会社のカルチャーを大切にしているかと言うことを強調していました。その時は話を聞き終わった時にこのCEOが起業家ではなく宗教家ではないかと思った位です。この方はDelivering Happinessと言う本も書かれているのでそう思ってしまうのも無理もないかもしれません。

Zapposのコアバリューとして10個挙げられていますが、まず最初に来るのがDeliver WOW Through Serviceサービスを通してWOWを届ける、です。WOWと言う言葉を使っている時点からしてこの会社が他と少し違うことを感じさせられます。

彼らのサイトに従業員が楽しそうに仕事以外のアクティビティーに参加している写真が出ています。顧客にWowを届けるにはまず従業員同士の結束を固め、楽しまなければ行けないと言うことでしょうか。

順調に成長して来たZapposもAmazonに12億ドルで買収されてしまいました。その背景にはベンチャーキャピタルからの強い働き掛けがあった様です。Amazon傘下になってこのカルチャーがどうなるのか興味深いです。

アメリカのサービス業だと日本ほどの細やかなサービスは期待出来ないことが多いのですが、時々、突然変異の様にこのZapposやサウスウェスト航空、Nordstrom等と言った伝説的なサービスを提供する会社が出て来るので面白いところです。

Tuesday, June 15, 2010

GazoPaセミナー in Japan

私たちGazoPaの活動について日立のプライベートショーであるuVALUEコンベンションで発表することになりました。題して「米国での新事業創生事例 / 次世代検索サービス「GazoPa」のご紹介」。GazoPaとは何か、何を目指しているのか、海外での新規事業の課題は何かなどについてご紹介したいと思います。

新事業'創生'事例と言うと成功者が過去を振り返ると言う印象を持たれるかもしれませんが、ご存知の通り創生すべく奮闘している最中ですのでその状況をお伝え出来ればと思っています。

アメリカでは何度かプレゼンをやっていますが、日本では今回が初めてです。最初で最後になるかもしれませんので(?)ぜひ事前登録の上、ご参加下さい。

日時 : 7/23(金)10:00-11:00  (その他セミナーのスケジュールはこちら)
場所 : 東京国際フォーラム
テーマ : 「米国での新事業創生事例 / 次世代検索サービス「GazoPa」のご紹介」

Monday, June 14, 2010

癒し系ハンドメイドマーケット、Etsy

ハンドメイド商品のマーケットプレースとしてはEtsyが人気があるのではないでしょうか。落ち着いた色調のサイトを見ると癒される感じがします。アクセサリー、服と言った定番から手作りクッキー、エンドウ豆の種と言った少し変わったものまでありとあらゆる手作り商品が販売されています。

かなりのものが1 in stock '在庫一つ'とあるのでそこに宝探し的な楽しさがあるのかもしれません。

ここは個人と個人のマーケットなので特にコミュニティーを大切にしている様です。面白そうなのはVirtual Labsで、その一つの活動としてはあるテーマについてWorkshopをバーチャルに開き、参加者がチャットでコメント出来ると言うものがあります。フォーラムなどを設置しているサイトはありますが、リアルタイムで多数のユーザーとつながる、と言うのはユーザーのサイトに対するエンゲージメントを強くするのではないでしょうか。

今年5月の売上は22.9百万ドル、1,258,023の商品が売れたとのことなので平均単価は$18.2/個。売上規模はAmazone、eBayとは比べものになりませんが、こう言うサイトが生活をより楽しくするのではないでしょうか。

Friday, June 11, 2010

四方よし、Polyvore

私は使わないけれどビジネスモデルが素晴らしいシリーズ(?)としてPolyvoreを上げたいと思います。これはユーザーがドレス、スカート、ジーンズなどの写真を使ってコラージュを作り、他のユーザーと共有すると言うものです。他のユーザーはそのコラージュの中に気になるアイテムがあるとマウスを写真にかざせば値段やメーカーなどの詳細情報が知ることが出来ますし、さらに購入出来るサイトに飛ぶことも出来ます。

ユーザーがこのコラージュを作る時に例えばドレスを使いたい場合、ドレスの写真がたくさん表示されます。マウスをかざせばそれがどこの商品か表示されますが、そうしなければ写真しか表示されないので自分の好みだけで選ぶことが出来ます。

販売者に誘導されて選ぶのではなく自分が気に入ったから選ぶ、と言う点がとても大事な様に思います。自分がかわいいと思うからこそ出来たコラージュをブログやFacebookに張り付けて見てもらおうとします。ユーザーが善意の営業マンになる瞬間です。ただ、厳密には候補のアイテムとしてそこにある時点で誘導されてはいるのですが。

ユーザーは自分が作ったコラージュを見て欲しいし、他のユーザーはそれを楽しめるし、購入出来るサイトにも行ける。メーカーはユーザーを自社サイトに誘導出来るし、Polyvoreはパートナー費用と購入に応じた手数料が入る。近江商人の'三方よし'ならぬ、'四方よし'となっているところが実ににくいところです。

Thursday, June 10, 2010

音がいいです、Skype

今更書くまでもない程普通に使われる様になっているSkypeですが、音がクリアになっている様に感じたので書いてみます。

アメリカの企業に最初にコンタクトするとかなりの確率で'まずは電話会議しようか'となります。日本的だと'いえ、まず貴社を訪問させていただきたいのでご都合のいい日時をいただけませんか'と言った流れになると思うのですが、国土が広いアメリカでそれをやっていると仕事がいつまでたっても終わりません。

どうなるか分からないからまずは軽く電話で話そう、と言うことかと思いますが、英語がネイティブでない私たちに取ってはこれは結構なストレスです。一言一句聞きもらすまいと皆で黒い人手型の電話会議システムをにらみつけることになるからです。で、流れて来るのは電車の車内放送の様なくぐもった声。英語云々の前にまず音が聞きにくくてたまりません。

相手が話し終わるとそれが質問なのか、話がひと段落したと言うことなのか分からず、思わず下を向いてしまうと言うことが何度となくありました。

最近、相手がSkypeを使うのでこちらも使う様にしたところ音のクリアさに驚きました。くぐもっていないんです。あまりに明瞭なので近くにいる子供の声まで拾ってしまっているのが少々難点ですが。これなら全身を耳にする程の緊張感なく会話が出来そうです。もちろん音が物理的にちゃんと聞こえると言うことと理解出来ると言うことの間にはまだ暗くて深い谷がありますが・・・。

Skypeがいいのは音だけではなくて相手がオンラインかどうかも分かることです。電話だと相手がどう言う状態か分からず掛けるのに躊躇してしまうこともあります。skypeだと話せる状態にあるのかどうかが分かるので安心して掛けられます。ただ、逆に自分がオンラインであることを秘密にしておきたい場合もあります。そんな場合はログイン状態を隠せたり、取り込み中の表示に出来たりします。

まあ使い込んでいる方にとっては何を今更と言うことなのでしょうけれど、クリアな音にうれしくなったので書いてみました。

Wednesday, June 9, 2010

分かりやすい名前、Diapers.com (おむつ.com)

Diapers.com、日本語ではおむつ.comと言うサイトを最近知りました。名前の通りおむつを売っているサイトですがそれだけでなくベビーカー、チャイルドシートなどの赤ちゃん用品も売っている様です。私がこのサイトの名前を目にしたのはこのサービスのファウンダーがsoap.comと言う洗剤、トイレットペーパーなどを販売するサービスを始める予定との記事でした。

diapers.comは2009年1.82億ドルの売上があり、今年は3億ドルを見込んでいる様です。大きく成長しているサービスですから二匹目のドジョウをsoap.comで狙おうと言うことなのでしょう。

インターネットのサービスに取り、このサービス名と言うのはとても重要です。Googleでdiaperと検索するとWikipediaのdiaperの項目の次にdiapers.comが来ますのでクリックされる可能性は高くなります。

私たちがGazoPaを始める時も5 or 6文字で.comドメインが取得出来るもの、グローバルで通じるものと言う条件でいろいろとサービス名を考えました。ただ、その様な少ない文字数ですぐ思い付く様な名前はほとんど他の方に取得されています。実は一つ別の名前でドメインを取得していたのですが、商標でひっかかりそうと言うことで泣く泣くその名前を断念しました。と言うことで最終的に.comが取得出来たものとしてGazoPaに決めました。日本語オリジンなのでグローバルで通じるのか、と言う懸念はありましたが、サービスが有名になれば問題ないだろうと言う楽観的な考えでその問題をクリアしたことにしました。

diapers.comではどうだったかと言うドメイン名は2.5万ドルで購入した様です。ちなみに今年のドメイン名の取引で今のところの最高額は550万ドルで取引されたslots.comの様です。ドメイン名にこんなにお金を払うのか、と思いましたが、思い出してもらいやすいこと、検索で上位に来ることを考えると安いものなのかもしれません。

Tuesday, June 8, 2010

親しき仲には秘密なし、買い物履歴共有Blippy

FacebookのLikeボタンで好みを伝え、LinkedInで履歴書を公開し、Facebookで交友関係を公開し・・・と友人やそれ以外の方へ自分のことを伝える流れが続いています。そしてとうとう買い物履歴まで公開することになったのがBlippyです。これは例えばAmazonで何を買ったか、iTunesで何をダウンロードしたかなどを友人と共有するものです。クレジットカードを登録すればそれで支払ったものも共有出来るのでどこで食事したかなども分かってしまいます。

私などは買い物情報を共有することにまだ少し戸惑いを感じる方ですが、自分の買い物のことを共有すると言うのはどう言う心理状況からでしょうか。例えば大幅値引きで手に入れたものは人に自慢したい気もします。また掘り出しものも'どうだ、いいでしょう'、と見せびらかす意味では分かる様な気もします。あるいは友人とコミュニケーションが取れるのであればどんなきっかけでも構わない、と言うことなのかもしれません。

このスタートアップにはCharles River Ventures、August Capital、Sequoia Capital、Ron Conwayをはじめとした錚々たるVC、エンジェルが投資している様です。目端の利く方々なので大きな可能性を感じているのでしょう。

今後このサービスがどう成長して行くのか、ユーザーのプライバシーに対する考え方の移り変わりも含めて興味深いところです。そして買い物情報の次はどんな個人情報を共有することになるのかについても目が離せません。

Monday, June 7, 2010

Facebookのlikeボタン

最近、Facebookが他のサイトでもlikeボタンを付けることが出来る様にしました。私たちも早速likeボタンをGazoPaとGazoPa Bloomにつけました。現段階ではGazoPaは788人、GazoPa Bloomはずっと少なくて(涙)10人の方からlikeと押していただいています。

likeと押していただくとそれがFacebookの自分のページに反映されます。ですので友人はその人がそのサイト、記事、商品などが好きなんだなと分かる様になります。これはサービス側としてはユーザーにボランティアでサイトをPRしていただけるので実にうれしい機能です。

Facebook側に取ってもこれはいい機能ではないかと思います。ユーザーがlikeを押せば押すほどその情報が蓄積されて行き、その方の好みの傾向がかなりはっきりと分かる様になるでしょう。そうなると次にはそれに応じた広告が出せる様になります。

ユーザーの行動に基づいて広告を出すものとしてGoogleの検索連動型広告がありますが、これも実に良く出来た仕組みです。検索されている言葉はそのユーザーが関心があることなのでそれに応じた広告を出すとクリックされる率が高くなります。ただ、その関心は一時的なものかもしれません。検索して目当てのページを見つけてそのページにたどり着き、何かが解決したらその言葉に対しての関心は無くなってしまうかもしれません。

一方、likeボタンの方は好みを示しているので蓄積されればされる程その方のことが良く分かる様になります。もちろん、記事の場合は最終的に何を好ましいと思ったのか記事の内容を解析しないと分からないかもしれませんが。

人間、好きなことであればそれに関しての広告が広告ではなく有益な情報と感じられる様になるでしょう。ほんの小さなボタンですが、意外に奥が深いかもしれません。

まあ難しいことは抜きにしてぜひぜひ私たちのサイトでlikeボタンを押して下さいませ。

Sunday, June 6, 2010

位置情報戦争、Foursquare, Gowalla他

流行っているサービスを覗いてみるシリーズ(?)として位置情報関連を見てみたいと思います。GPS機能付iPhoneが普及するのに伴って位置情報を使ったサービスがどんどん増えて来ていますね。

FoursquareGowallaなどが最近勢いがありますが、少し前からあるものだとbrightkitelooptなどもありますし、GoogleもGoogle latitudeで参戦しています。Forusquareのファウンダーたちは、以前Dodgeballと言うサービスをやっていてそれがGoogleに買収されました。Googleは結局そのDodgeballのサービスを止めてしまったものの、似た様なGoogle latitudeと言うサービスを始めたのですから面白いものです。

代表的なFoursquareのサービスを見てみると・・・レストランなどの場所にcheck in、その情報は友人などにも通知される。check in 回数が多いとその場所のmayorになれますし、mayorになるとその店からクーポンがもらえたりする。また面白いのがバッジです。例えば違う場所に10回check inするとAdventurer、1ヶ月に30回check inするとSuper Userと言うバッジがもらえます。企業がスポンサーになっているバッジもあって例えばWall Street Journalで取り上げられたレストラン2つにcheck inするともらえるWSJ Lunchbox、雑誌luckyが紹介するブティック5つにcheck inするともらえるElite Shopperと言うものもあります。

日本で位置情報を使ったサービスと言うとコロプラとかケータイ国盗り合戦などを思い浮かべてしまってFoursquareなどに当たるものが何かは分かりませんが、少なくともこの2つは仮想空間、スタンプラリーと言った面が強く、アメリカのサービスの様に現実の友人関係を反映させると言ったものとは少し違う様に思います。

アメリカのサービスでももちろん同じ場所や近くの場所にいる知らない人と出会うと言う面もありますが、どちらかと言うとリアルな世界の友人と更にどう強くつながって行くかと言う面を重視している様に思います。そうなると友人が少ないと私などはあまり楽しめないのではと思ってしまいますが・・・。

check inの通知が来ても遥か遠くの場所のことだと現実感がないし、友人がそこにいるなら私も行く、と行ったことも遠いと出来ないのでこれらは生活圏の中でのサービスと言った方がいいのかもしれません。結局、ネットで遠く離れた場所のことを簡単に知ることが出来ても現実にはなかなか行けないので自分の手の届く範囲の場所、友人とうまくつながることが大切なのでしょう。

Saturday, June 5, 2010

会員制ショッピングサイト RueLaLa、Gilt他

eコマースで最近ホットな分野の一つが会員制ショッピングサイトではないでしょうか。ファッションブランドなどを60-70%と言った様に大幅に値下げして期間限定で売るサービスです。RueLalaGiltHauteLookと言ったファッション関連を扱うものだけでなく、家具などのインテリア品のOne King Lane、更には赤ちゃん用品を扱うZulilyと言った様に対象となる商品も多岐に渡る様になっています。最近ではこう言ったスタートアップだけでなく、eBayまでもがFashion Vaultと言うファッション分野の限定販売に参入して来ています。

会員制と言っても友人の紹介がないと入れないものから、サイト上からリクエストすれば数時間後に登録可能メールが届くもの、単にサイト上で登録すればいいものなどまちまちです。会員制にしているのは参加するブランドのブランドイメージを下げない様にすると言うこともあるかもしれませんが、実質誰でも使おうと思えば使えることを考えると、メールで案内を送るためのメールアドレスを収集するために会員制と銘打っているとも見えなくもないです。

どのサイトも売り上げを伸ばしていたり、VCから結構な金額の投資を受けたりしていますが(例、HauteLook 3100万ドル)、どうしてこう言ったサイトが人気があるのでしょうか。一つはもちろん安いと言うことはあるでしょう。後はサイトによってはセール終了までの時間が表示されていて秒単位で時間が短くなっているのをみるとチャンスを逃しては行けないと言う気持ちになりやすいのかもしれません。ご丁寧にも販売終了したものはSold Outと表示してあるので更にあおられそうです。

ものを所有する喜びの他に、あるタイミングでしか安くならないものをうまく購入出来たと言うお得感、買い物と言う行為自体に対する喜びがあるのかもしれません。エンターテイメント性も欠かせないポイントでしょう。

今後の流行り言葉になりそうなものとして他にソーシャルショッピングと言うのがありますが、これらの会員制ショッピングサイトでは友人を招待してその友人が購入したら$10-20紹介者がもらえると言う仕組みを入れているところが多いですが、それだけだとソーシャルショッピングと言うには少しソーシャル性が弱いかもしれません。

お世話になっています、Yelp

日常最も良く使っているのではと思うのがこのYelpです。これはローカルのレストラン、お店、病院などのレビューサイトです。使っていると言っても私はレストランを探すのにしか使っていないのでむしろレストラン専用サイトにして欲しいところですが。

食事に出掛ける時の場所の案内としてYelpのURLが良く送られて来ます。レストラン専用の似た様なサイトとしてurbanspoonもありますが、少なくとも私の周りではYelpが良く使われている様です。

ただ、難点をあげるとサイト上で予約が出来ないことでした。英語が通じないとどうしようとか思うと電話を掛けるのがおっくうになります。予約が必要な場合はネットからの予約が可能なOpentableから予約していました。

そこで朗報があります。近々YelpとOpentableがつながってYelpからも予約が出来る様になるとのことです。これはうれしいですね。益々Yelpのお世話になりそうです。

Thursday, June 3, 2010

シリコンバレーのベンチャー企業の給料

シリコンバレーに来て驚いたことはスタートアップ(ベンチャー企業)の給料が大企業に比べてどうやら低い訳ではないらしいと言うことです。ステレオタイプ的に企業規模が大きくなるにつれて給料が上がって行くのではないかと思っていたのですが、何人かの話を総合するとどうもそうではなく、スタートアップの給料は大企業と同じか、ストックオプションを入れるとむしろスタートアップの方がいいこともある様です。

先日なるほどなと思ったのが、2000年前後のドットコムバブルの頃はIPOと言う可能性があったのでスタートアップの給料は少し低めに抑えられていたが、IPOの件数が大幅に減った最近ではストックオプション以外に給料もきちんともらうことを人々が求めているとのお話を聞いた時です。またスタートアップはうまく行かなくなる可能性も少なくないのでその分のリスクも織り込んだ給与水準を会社として設定する必要がある様です。

アメリカではどんな会社に所属するかで給料が決まると言うよりも職種で決まる面が強いので企業規模はあまり関係ないと言うことなのかもしれません。

とは言え収入がないと給料は払えないので2人が共同設立者(Co-Founder)として無給でがむしゃらに働き、プロトタイプが出来てエンジェルなどから少しお金が入ったらコントラクターを雇い、更にベンチャーキャピタルから投資を受けることが出来ればいい給料で一気にいい人材を集めて来る、と言うのがWeb系スタートアップに多いパターンかもしれません。

給与水準が同じで成功すれば大きなリターンがあるストックオプションも付いて来る、となるとスタートアップで働くことの抵抗感は小さくなる様に思うので、これがシリコンバレーでスタートアップへ人材が集まることの理由の一つかもしれません。

今回は私が感じた印象が中心で給与水準について裏付けとなるあまりいいデータを持ち合わせていませんが、参考までにここで職種と郵便番号を入れると給与水準が出て来ます。

Wednesday, June 2, 2010

性善説の支払い方法、Kwedit

先日あるMeetupでKweditの方のプレゼンを聞く機会がありました。オンラインゲームなどでお金を支払う時、通常はクレジットカードで支払うことが多いと思います。でもクレジットカードを持っていない場合、どうするのか。日本だとWebMoneyなどをコンビニなどで買ってから遊ぶと言うことになるのだと思います。

このKweditがユニークなのはKwedit Promiseと言う後払いを選択するとその時点で遊ぶことが出来ると言うことです。で、ユーザーは例えば4日以内にセブンイレブンで支払うことになるのですが、例え支払わなくてもそのゲームで遊べなくなる位の様です。

気になるのはじゃあいったい何人がちゃんと支払うのかですが、TechCrunchによると33.3%が支払ったそうです。意外に支払う人が多いんだなあと言うのが率直な感想です。

ゲーム運用者から見るとユーザーが購入するのはバーチャルグッズで、コストがかからない。どうせタダ何だから少しでも支払ってもらえばその分、収入となるからうれしいと言うことでしょう。Kweditがなければクレジットカードで支払ったであろう人もKwedit Promiseにしてしまったら全体の収入が減るのではと言う気もしますが、参加しているゲーム運用者があると言うことはプラスになると言うことなのでしょう。

まあユーザーとしてはKwedit Promiseを無制限に設定出来る訳ではないので継続して遊びたい場合は何らかの手段で支払うことにはなるのでしょう。

で、今回はこのKweditの仕組みがユニークだと言うことを伝えたかったのでは実はありません。一番印象に残ったのはこのスタートアップがセブンイレブンと組むことが出来た、と言う点です。この会社はこの事業のために設立された会社の様なのでセブンイレブンと組んだ時は売上もほとんどなかったものと思われます。日本だとそう言った駆け出しの会社が大手企業と組むのは結構難しいのではと想像します。

ユニークなサービスを提供出来るところであれば会社の規模はあまり関係ない、そう言う懐の深さがひょっとしたらアメリカにはあるのかもしれません。

世界アクセスランキング 1000

他のサービスのアクセス数を調べたい時に業界標準となる様な、決定打となる様なものは残念ながらまだ無いと言っていいののではと思います。手軽に使えるものとしてAlexaCompeteQuantcastなどがありますが、業界標準かと言うとまだそこまでの合意は得られて
いないと思います。

そう言う時、頼りになるのはGさんと言うことでGoogleがアクセス数ランキングを発表した様です。ソーシャルなサイトではページビュー(PV)よりも滞在時間と言った指標の方がいい様にも思いますが、分かりやすさ、測定しやすさから言うとユニークユーザー数(UU)やPVと言った数字がいいのかもしれません。

で、やはり両方の面からダントツはFacebook。UUは5.4億人、PVは5700億。特にPVは2位とはケタが違います。驚異的としか言いようがありません。日本に関連するサービスとしてはYahooジャパンが25位にUU 7200万、PV 270億で入っています。アジアと言う意味ではbaiduが8位 (UU 2.3億、PV 270億)。さすが中国で日本の一位のYahooジャパンの前に他にもqq、sina、163、taobao、soso、youku、sofuが入っています。

ただ、同じ世界の大国と言う意味ではインドのサイトが上位に入っていない様に見えるのが不思議です。インドは英語が公用語だから英語圏のサービスが幅を利かせているのか、標準中国語が全土で使える中国と違って英語以外の言語が広範囲に使われていると言うことがないからか、インドの事情は良く分かりません。

良くリストを見るとGoogleが入っていない様です。Googleドメイン以外でblogspot、orkutなどが100位以内に入ってはいますが。データ自体はDoubleClick Ad Plannerが集めている様なのでGoogle本体は対象外と言うことなのかもしれません。

Monday, May 31, 2010

Evernoteの収益モデル

私自身はあまり使ってはいませんが、良さそうなサービスがEvernoteです。自分が気に行った情報をどんどんため込んで行けるサービスで文字認識をするなど後から検索出来る機能も充実しています。「脳の拡張」だとも言われている様ですが、確かに情報は膨大に増えているのにそれを処理する脳はそれに対応して巨大化するなどと言ったことは残念ながら起こっていません。それをコンピューターの力を借りてWeb上の画像を検索しやすくしたのがGazoPaであり、その中から自分が気に行ったものを保管出来るのがEvernoteと言っていいかもしれません(ちょっと我田引水すぎかも・・・)。

今回はこのEvernoteのサービスを褒めちぎろうと言う訳ではなく、この収益モデルが参考になるかもと思って取り上げてみました。このEvernote CEOのLibinさんはこれまでもいくつかのスタートアップを立ち上げたシリアルアントレプレナーの様で良くいろいろなアントレプレナーの集いで講演している様です。

で、そこで興味深い数字を披露されています。

- ライセンス収入が$45,000/月に対し、有料会員の月額費用からの収入が$30-40万/月と多いこと。(会費は$5/月 or $45/年) 
- 310万ユーザーがいるがそのうち有料会員は68,000人。
- 新しいユーザーが有料会員になる割合は0.5%。2年以上経つユーザーが有料会員になる割合は20%。

やはりBtoBとなるライセンス収入よりも積み重ねを見込める月額課金の方が圧倒的に割合が大きくなっているのが面白いです。また、有料会員になる割合が0.5%、つまり99.5%の方が無料会員と言うのも興味深いです。

じゃあ99.5%の方が企業に取って困った存在かと言うとそうではありません。無料で使っていただいている方が満足していれば他の方にサービスを勧めてくれるからです。言わば善意の営業マンと言っていいでしょう。

問題はその割合です。有料会員から得られる収益では無料会員の方のサービスの運用に不足するのであればこのモデルは回りません。幸いEvernoteはすでに損益分岐点を超えている様です。

一方でSNSプラットフォームを提供しているNingは無料モデルを止めてしまった様です。これは有料会員の費用では無料会員を賄えなくなったのか、有料会員だけでも十分事業になるからか、レイオフしたので無料会員のサポート人員がいなくなったからか分かりません。

結局はこの無料、有料のさじ加減をどう取るかが肝になって来るのでしょう。

TV視聴の新しい形、hulu

日常的に使っているサービスを紹介するシリーズ(いつからシリーズ化した?)としてhuluは欠かせないと思います。これはTVドラマ、映画などの配信サービスです。サービスが始まる前は名前が変だ、とか、いつサービス開始するのか、とかで何かと批判的に見られていましたが、今やYouTubeに次ぐ有力な動画配信サービスになりました。何と言ってもNBC、Fox、ABCなど放送業界の錚々たるメンバーが株主なので豊富なコンテンツが集まっているのが魅力です。コンテンツがいいと広告も付きやすくなり、二番目とは言えYouTubeに比べると視聴回数が少ないものの収入はYouTubeと変わらないとも言われていました。

Providence Equity Partnersが1億ドルも出資した時はその金額に驚きました。さすがにお金があるのでhuluもスーパーボールでCMを流した様です。ちなみにこのProvidence Equity Partnersは中国の検索の王者Baiduの動画配信会社qiyiに50億円出したそうです。道理でqiyiのトップページがhuluに似ていると思いました(気のせい?)。

huluの動画には15-30秒と言った短いCMが何分かに一回挿入されています。この間隔に慣れて来るとTVでCMが何分にも渡って流されるといらいらして来るので不思議なものです。まあ、人はわがままのもので普段はTVドラマを録画してCMを飛ばして見るのでWebで強制的に15-30秒もCMを見させられるのは嫌だと言う人もいましたが。

いろいろお世話になっているhuluですが、一点だけ好きじゃないのが、TVドラマの最新のシーズンから新しいエピソード5つしか見れない様になっていることです。先日もドラマ「24」のエピソード18からしか見ることが出来ず、相当進んでしまったストーリーについて行くのが大変でした。

でそう言う人のために用意されているのがhulu Plusと言うことの様です。月$9.95で古いエピソードを見ることが出来る様ですが、まだ一部地域だけの様なので古いエピソード全部見れるのか、やっぱり一部だけなのかは分かりません。「hulu、お前もサブスクリプションモデルにするのか?」思わず、つぶやいてしまいました。

ちなみにhuluは日本からは以前見れなかったですが、恐らく今でも見れないのではと思います。

Sunday, May 30, 2010

オフショア開発、oDesk、Elance

先日知人に会った際にどこでWeb開発をやっているのか聞いたところルーマニアと言う意外な答えが返って来ました。私もイベントでウクライナの優秀な技術者を破格の値段で雇えると言うアプローチを受けたことがあります。時給$20前後とシリコンバレーの1/3から1/5程度で優秀な技術者に仕事を頼めるのですからコストダウン策としてはとても魅力的です。一方で出来たものが外見上良く出来ている様に見えるけれど中身はいい加減だったとか、アイデアを真似されてしまうとか言ったお話も耳にしたことがあります。

そう言う時に使えそうなのがoDeskとかElanceです。これは発注者と技術者を結ぶマーケットプレースで仕事内容を掲示すると世界中の技術者からオファーがあったり、あるいはこちらから技術者を探すことが出来ます。過去の発注者からのフィードバックや技術レベルのテストなどもありますのである程度のことは想像出来ます。またoDeskではWeb上で相手の作業状態を見ることが出来る様なので成果物がまるっきり想定と異なっていた、と言うことはなさそうです。

実は以前私たちもトライしてみようとしてオファーをたくさん受けたのですが、最終的にはやめました。私たちの場合はきちんとした仕様書がある訳でなく作りながら考える部分があるので、身近にいないとその様なやり取りが難しいことが一つあります。また何と言っても英語で指示を出せるかと言うのが今一つ自信がなかったことも大きいです。ただ、相手が第二外国語として英語を使っている人であれば何とかなる、と言った話も聞いたことがあります。ですので仕様書がきちんと出来ているのであればこの仕組みを使ってみる価値はあるかもしれません。

簡単な開発であれば世界中から良さそうな技術者を選んで仕事を頼める、発注者に取ってはいいですが、技術者にとってはますます競争が激しくなって行く厳しい状況になりそうです。

Saturday, May 29, 2010

共同購入クーポン、Groupon

先日知り合いがレストランでGrouponのクーポンを出していたのを見てGrouponにもレストランのクーポンがあることに初めて気が付きました。それまではイベントなどが安くなるものだと思っていたためです。

このGrouponは一定数に達すると割引きクーポンがもらえると言うものです。例えば本日のサンノゼでは口のお手入れで$270が$49と82%引きで提示されていました。すでに211人が申し込んでいて一定の数を超えているので成立しています。

日本で言うとネットプライスのギャザリングが近いのかなと思いますが、ギャザリングが人数を集めれば安くなる、1人しかいなくても購入出来るのに対して、Grouponの場合は一定数に達しないとその取引が成立しない、と言うのが違いの一つではないかと思います。

また地域毎に一回につき一つしかクーポンが提示されていません。例えば私の知り合いが使ったクーポンを私が後で申し込もうとしてもすでに終わっているのでクーポンを申し込めません。一地域で同時に一つのクーポンしか募集されていないと言うのも面白い点です。人間選択肢があるといい様ですが迷ってしまう場合もあります。でもこれだと一つしかクーポンがないのでそれに参加するかしないかを決めればいいだけでユーザーに取っては楽です。

一定数に達しないと成立しないことや自分の近くのサービスなどが取り上げられていることから友人を思わず、集めてしまう絶妙な仕組みになっています。

このGrouponはもともとはThe Pointと言う行動を呼び掛けるサイトから派生して出て来たものの様です。例えば$10,000集まれば社会活動をしている人に寄付しようと言うのやら1000人集まれば企業に抗議しようとか様々な呼び掛けがなされています。恐らくこう言うサイトを運営する中でクーポンサイトを運用することの可能性を感じたのでしょう。

このGrouponは先月ロシアのDigital Sky Technologiesから1.35億ドルのお金を集めたことでも注目を集めました。勢いがある会社にどんどんお金が集まってさらにサービスが充実して行く。いいサイクルに入った様です。

世界最大のコミュニティー、Facebook

Facebookのアクティブユーザー数が4億人を超えている様です。ユーザーは毎月5000億分、Facebookに時間を使っているとのことですが、あまりに途方もない数なので想像もつきません。70%がアメリカ以外のユーザー。一方でmixiは少し古いですが2009年12月の月間ログインユーザー1257万人。各々のデータの定義を合わせないと行けないですが、それでもFacebookはmixiの何十倍もの多くのユーザーが使っていると言う巨大なサービスです。

少し前まではFacebookがいつMySpaceが追いつくのかと言うことが良く記事になっていましたが、一気に抜き去ってしまい、そんなことを話題にしていたのが随分昔の様に思えて来ます。

Facebookは自分たちだけですべてを開発するのではなく、アプリ開発者に対してFacebookをプラットフォームとして解放しました。そのためその膨大なユーザー数を目当てに多くの会社がFacebookアプリ開発に注力する様になり、私たちも2008年に第一号のアプリを開発しました。

アプリを出す前はFacebookで人気が出れば一気にユーザー数が拡大して100万ユーザーも夢じゃないかもと取らぬ狸の皮算用をやっていましたが、それが全くの妄想にすぎなかったことに出した後に気付きました。確かにFacebookのユーザー数は当時からも多かったのですが、それはそこを目指す会社も多いと言うことを意味します。ユーザーの1日の時間は24時間と変わらないのに日々数多くのアプリがリリースされている。誰か一人に面白いと思われたらFacebook内で友人たち同士がつながっている訳なのであっと言う間に口コミで広がって行く可能性はあります。でもそれは数あるアプリの中のごく一部に過ぎません。

また私たちの最初のアプリは友人をうまく巻き込む仕組み、例えば友人と競争したり協力したりすると言ったものは意識して入れていなかったことも反省点としてあります。

昨年、最初の反省を踏まえてFacebookアプリ第2弾 GazoPa Drawingを出しました。写真をもとに絵を描いてもらい、それが何%似ているか私たちの画像検索エンジンで判定してポイントを競う、と言ったものです。他のユーザーや友人と競争する、と言うゲーム的な面を入れました。これは結構使う人は週に何度も使うと言った楽しいものになりましたし、お手本の写真に限りなく近い絵を描く達人もおられました。が、これも爆発的なユーザー層の拡大にはつながりませんでした。と言うのも絵を描く方のレベルが非常に高くなってしまい、ちょっと遊びたいと言うユーザーにはハードルを感じさせる様なものになっていたからです。一部のユーザーには受けたが、数多くの一般ユーザーの心に刺さるサービスにはならなかったと言うことかと思います。

そして今、これまでの経験を活かした第3弾を考えているところです。そんなに遠くない内に出せるのでは思っていますが気長にお待ち下さい。

いぶし銀、Craigslist

TechCrunchVentureBeatと言ったスタートアップをカバーする著名ブログにはあまり登場しませんが日常生活の中で空気の様にそこにあることが普通になってしまっているWebサービスの内の一つがCraigslistです。

これはClassified広告、簡単に言うと売ります買います広告の巨大な集まりです。そのサイトは一見すると昔懐かしい、あまりいけていないデザインです。でも膨大な数の広告が出ていますし、ものすごくたくさんのアクセスがあるサイトです。

私たちのところにいたインターンもここで自転車を買ったり、賃貸の部屋を見つけたりしていました。このサイトの収益源の一つは人材募集広告でサイト全体の売上は100億円を超えている様です。最近気付いたのですが、ここの人材募集広告の費用はシリコンバレーでは$75/回なのに対してNYでは1/3の$25/回と言う様に地域で異なります。それだけシリコンバレーでは人材募集のニーズが高いと言うことでしょうか。

私たちも外注先を探すためにこのCraigslistを使ったことがありますが、100件を遥かに超える申し込みがあって驚いたことがあります。更に驚いたのが、シリコンバレーの外注先、と募集条件に書いたのにインドを始めとした対象地域以外の会社からのの応募が少なからずあったことです。ダメもとでもチャレンジしようとする心意気は良しとしてもこれって結局、中身を見ずに応募して来たのかなとも思いました。最終的にいいところを見つけることが出来たので良かったですが。

一部の新しもの好きの人たちだけでなく、そうでない人でも普通に使うCraigslistの様なサービスになること、それが私たちの目標です。

Friday, May 28, 2010

画像「を」検索、画像「で」検索

画像検索と一口に言っても大きく言うと2つの意味があります。まずは画像'を'検索すると言うこと。これはGazoPaで言うと例えばプレゼン資料に使う写真を探したり、自分がデザインしたロゴが他のものに似ていないか探す様な場合。また正直GazoPaは得意ではないですが、名前だけしか知らない女優さんの顔を名前で検索する、と言うことも結構されているのではないでしょうか。

もう一つは画像'で'検索する、と言うこと。画像が最終目的ではなくて画像を使って何かを探す、と言った場合です。例えばGazoPa Bloomですと花の名前を写真で検索したりすることがこれにあたります。また先日耳にしたのですが、マインドマップと言う名前を度忘れした方がマインドマップの絵を描いてGazoPaで検索してマインドマップと言う名前を思い出した、と言うこともありました。

前者の画像'を'検索すると言うのはこれまで主流だった画像検索の用途です。何と言っても画像検索はWeb検索に次ぐ2番目に大きな検索市場です。情報があふれかえる今日では一瞬にして多くの情報を伝えることが出来る画像の役割はますます大きくなることでしょう。

一方で画像'で'検索する、と言うのは新しい領域です。まだまだ発展途上であり、これからも思いも掛けない用途が出て来るものと思います。そしてその場合に私たちのGazoPaが少なからぬ役割を果たせるのではないかと秘かに思っています(もうこの時点で秘かではないですが)。

GazoPaは上の2つのニーズを同時に満た'そう'としているサービスです(満たしていると言わずに少し控え目にしています)。一方でどちらかのニーズに特化すると言うのも大いに可能性がある方向性です。そして今、まさにこのニーズに特化したものを開発しているところです。

で、それはいったい何なのか・・・、つづく。

Thursday, May 27, 2010

ベンチャー業界の閻魔帳 : The Funded

今でもまだまだ良く知っていると言う訳ではありませんが、以前はアメリカのベンチャーキャピタル業界については本当に右も左も分かりませんでした。どこにどう言うVCがあってどんな人たちなのだろうか。彼らのホームページを見ればアーリーステージの会社にもお金を出すかどうか、ポートフォリオ、所属するベンチャーキャピタリストなどについて一通り分かりますが、で実際はどうなの、と言うのは当然のことながら分かりません。

そんな時に参考になったのが、このThe Fundedです。これは起業家がVCに対してプレゼンをしたり、投資を受けたりする中でVC側から受けた印象をコメントしたり、評価したりするサイトです。あのベンチャーキャピタリストは面倒見が良かったとか、逆に態度が横柄だったとか、なかなか決断しないとか書いてあるので起業家及び予備軍に取っては面白いです。でもレビューされた方のVCに取ってはたまったものではないでしょうね。もちろんいい評価であればいいですけれど。

以前はVCが投資先のベンチャー企業にいいコメントを書くことを強要している恐れがある、と言うことでそう言う可能性があるVCがリストアップされたりもしていました。

まあVCから投資を受けられるのは100社に1社と言った少数でほとんどは断られる訳ですから、コメントも辛口になってしまう傾向があるかもしれません。また何度もVCから投資を受けることが出来て、それだけVCとの接点も多いシリアルアントレプレナーの方がそうたくさんいる訳でもないので偶々相性が悪かった、と言うことかもしれません。

でも通常はVCから'どうやって儲けるんだ'、とか、'客をつかまえて来い'、とか厳しく言われる立場の起業家が逆にVCを評価する立場になっていると言うのは面白いことだと思います。eコマースでも他のユーザーのレビューやソーシャルネットワーク上の友人の声が購入の決め手の一つになって来ていますので、その他の分野でもユーザーの声と言うのがますます重要になって来てそれらをうまく拾い上げる仕組みと言うのが求められているのでしょうね。

似てるか、似てないか、それが問題だ

Similar or not similar, that's the question.

GazoPaを使われた方からは両極端の反応をいただくことが少なくありません。先日のWeb2.0 Expoでは「君たちのサービスは素晴らしい。数年内にビルゲーツの様に大金持ちになっているだろう。おめでとう」とこちらがどう反応したらいいか戸惑ってしまう様なことを言われる方がおられました。一方で「何だ、全然似ていないじゃないか。お前たちはクズだ」と言うこれまた途方に暮れてしまう様なことをフィードバックで送って来られる方もおられます。

どうしてこう両極端になってしまうのか。恐らく私たちの活動に賞賛を送っていただく方はこれが如何に技術的に困難な活動かをご存知であり、アップロードでの検索と言う新しい検索手法に将来性を感じられている方ではないかと思います。一方で厳しいご意見の方は類似検索と言うからには同じカテゴリーの似た画像が整然と結果で表示されることを期待され、それを裏切る結果が出た場合に大いなる落胆を感じられている方ではないかと思います。期待が高いだけにそれを裏切られた場合の落差が大きいのではないでしょうか。

では私たちとしては後者のご期待に沿うためにどうしたらいいのでしょうか?

いくつかの方法がありますが、まず一つとして私たちが持つ画像数を増やすと言う方向性です。画像をアップロードされてその同じ画像が結果で出ていなければ「使えない」と感じられる方が少なくありません。現在私たちがインデックスしている画像は7000万件ありますが、この数字は類似画像検索の対象としては非常に大きな数字です。が、Web上の画像の数に比べるとまだまだ小さいと言わざるを得ません。先程の「検索しても同じのが出ない」と言うのは単純に私たちがまだその画像をインデックスしていないためです。

次に似ていないと感じられる場合は自分が探しているカテゴリーとは異なる写真が出て来た時にそう感じられることが多い様です。例えば服の写真を見たいのに全然関係ない旅行の写真が結果の一部に出て来た、などの場合です。これを防ぐ方法としては最初から特定のカテゴリーのデータしか表示しないと言うことがあります。この手法を取っているのが花の写真の検索、共有サイトであるGazoPa Bloomです。

私たちは上記を含めた方向性を追求することでより良いサービスを目指したいと思っています。何か最後は優等生的な締めにになってしまいましたが、つまりは頑張りますので温かく見守って下さい、と言うことです・・・はい。

Wednesday, May 26, 2010

サンドヒルロード : ベンチャーキャピタルのメッカ

'Sandhill Road Take Me Home・・・'

すいません、Country Roadsでした。サンドヒルロードと聞いてビビッと来た方はベンチャーキャピタル(VC)業界の方か、私たちと御同輩の方に違いありません。サンドヒルロード沿いにはたくさんのVCが事務所を構えています。

私たちはVCから出資を受けている訳ではないので偉そうに何かを語れる訳ではないのですが、羨望の眼差しでこの地域を見るお上りさんとしてお話しさせていただければと思います。

サンドヒルロードと私たちの関係はこれまたTechCrunch50に遡ります(いい加減耳タコ状態だと思いますが、御辛抱の程を)。TechCrunch50でファイナリストに選ばれたことが決まり、そのプレゼン事前打合せが何とあの大手VC事務所であるセコイアキャピタルで開かれることになりました。セコイアキャピタルと言えばYahoo、Googleなどにも投資して来た名門VCです。そんな名門VCに行くことが出来るなんてとちょっと舞い上がっていました。

名門VCだから摩天楼の最上階に事務所があって、エレベーターにはビジネススーツで決めたかっこいい男女が乗り込んでいて、窓の外にはどこまでも続く紺碧の海が見える・・・。そんな妄想を膨らませてタクシーに行き先を告げました。

で、連れて行ってくれたのが2-3階建ての建物が続くのどかな風景の場所でした。ここにあるの? 妄想とのあまりの違いにしばし絶句したものでした。

そうです、このサンドヒル沿いには高層ビルではなくて低層ビルが立ち並び、たくさんのVCが入居しています。億単位のお金を投資する人たちは一見のどかな平和な場所にいたのでした。

先日、そう言った話をしていたら知り合いの方にサンドヒルはサンフランシスコの高層ビルよりも賃料が高いんですよ、と教えていただきました。こんなところに事務所があってもいいなと思っていましたが、'こんなところ'は一気に遠い高根の花になってしまいました。道理で入居者にVCが多い訳で地名がブランドとなっている訳ですね。 そしてそこにあるStarbucksでは錚々たる人々がお茶をしてたりするそうです。

私たちがお上りさんではなくなった時にまたご報告させていただきたいと思います。

Twitter画像の検索

鳩山首相のフォロワーが日本一になるなどTwitterが日本でも盛り上がっている様です。昨年アメリカのWeb検索の世界でも盛り上がったのがTwitterなどのリアルタイム検索でした。OneRiotを始め、CollectaTopsyなど次々に新しいベンチャーが出て来ていました。

私たちもその流れに乗るためにTwitterに投稿された画像を検索出来る機能を今年の初めに追加しました。ただ、その際はこれがどう言う時に使われるか分からずにまず始めてみたと言うのが正直なところです。始めれば何かが分かるだろうと。

で何かが分かったかと言うと・・・まだまだ悟りを開けるところまでは至っていません。その性質上、パーソナルな写真を投稿される方がかなりいるのですが、それらをランダムや似たもの順に表示すると、どうなのか? また、リアルタイムだからこその意味がそこにあるのか?

まだ欠けているのは写真相互の関係性をうまく示したり、引き出すことでしょうか。生の写真をそのまま表示するのではなく間に編集機能を入れることでそこに意味を見出すことが出来るのではと思います。例えばTwitter上のおいしそうな料理の写真だけを集めて表示するラペコさんは面白いアプローチではないでしょうか。

「ブログなんか書いてる暇があればとっととその関係性をどう出すか考える様にしろ。」

はい、ごもっともです。ですがもう少しアイデア熟成のお時間をいただけるとうれしいです。

Tuesday, May 25, 2010

LinkedInのフリーミアムモデル

先日、LinkedInについて書きましたが、ここはうまいフリーミアムモデル(フリープラスプレミアム)モデルになっているのでそのことについて触れたいと思います。

基本的機能を使う場合はもちろん無料です。が、あの会社のあの人にコンタクトを取りたいと言う時に自分のネットワーク外だとメールが送れない仕組みになっています。もし自分のネットワーク内の人がその人とつながっていればその知人をCCしてそのつながりたい人にメールを送ることが出来ます。でも全く伝手が無い場合にどうするか。そこで有料版の登場です。

一番安いBusinessだと$24.95/月で月に3通メールを送れます。うーん、この3通と言うのが微妙です。ちょっと少ないかと思ったらもう一段階上のBusiness Plus($49.95/月)にすれば月に10通送れます。それでも不十分であれば一番上のPro($499.95/月)にすれば月に50通送れます。Business Plusだとメール1通当たり約$5です。まあそう言う計算よりもコンタクト取りたい方にメールを送れる、と言うメリットを考えるでしょうね。ただ、注意しなければ行けないのはメールを'送れる'だけで相手からの返事を保証している訳では無いと言うことです。

実際私もどうしても連絡が取りたい方がいたので有料会員になってメールを送りましたが、返事が返って来たのは2/3と言った感じでした。

ビジネスでは誰とコンタクト出来るかで成果が変わって来ますので効率を考えるとこの位の出費であれば安いものだと言う考え方も出来ます。

このフリーミアムモデルではこの値段でこのメリットがあるのであればお金を払ってもいい、と言うところが重要かなと思います。写真共有サービスのFlickrでは100MB/月までなら無料ですが、年間$24.95払えば1枚20MB以下であれば何枚でも保存出来ます。この値段でこれだけのメリットがあれば有料にしてもいいかな、と思ったりします(と言いつつそんなに保存していないので無料会員のままですが・・・)。

ここで大事なのはこの値段でこんなにメリットがあるならお得かも、と感じさせることではないでしょうか。それは例えば場末のビジネスホテルで有料テレビの無料部分を見ていたらこれからと言う時にこれより先を見る時は100円必要です、と言われてしぶしぶ100円を入れる様な感覚とは違う様な気がします(例が分かりにくいですか?)

お金を払うことで少し幸せになる気がする、そんなに気にさせられると喜んで払う様な気がします。オンラインゲームのアイテム課金の場合もそれを買うと強くなったり、見栄えが良くなったりするから。

じゃあ新しいフリーミアムサービスはどう言うものに可能性があるのか?と言われると難しいところです。ただ、広告以外のビジネスモデルと言う意味ではこのフリーミアムモデルは関係者みなが少し幸せになるモデルとして面白い形かと思います。

シリコンバレーのカンファレンスの違い 2

では2つ目の違いは何かと言いますとカンファレンスの費用が安くないと言うか、高いことです。これはシリコンバレーのカンファレンスが高いと言うのではなくひょっとしたら日本のカンファレンスが安いと言った方がいいのかもしれません。

例えば今まさにNYでやっているTechCrunch Disrupt。正規の金額は$2995で早期割引きでも$1995です。これはベンチャーキャピタルなどの投資家が主な対象だったりするので高いんじゃないかと言う気もしますが、先日私たちも出展したWeb2.0 Expoもセッションを聞く場合は正規料金で$1400はしていた様に思います。もちろん、展示を見るだけだとディスカウントコードを使えば$100が無料になる、と言う方法もありますが。来月のAppleのWorldwide Developers Conferenceも$1599だった様ですが売り切れてしまった様です。

でカンファレンスの参加者だけでなくてコンテストなどで選ばれてプレゼンする場合もお金が掛かる場合が少なくありません。有名なDemoはプレゼンする企業として選ばれたら$18,500かかってしまいます。一方でベンチャーからそんなにお金を取るのはおかしいんじゃない、と言う考え方のTechCrunch50は選ばれた私たちは無料でした。私もTechCrunch50で無料だった経験から、他のコンテストで選ばれた際に主催者側にTechCrunch50では無料だったのに何であなたのところはお金がかかるのか?と聞いたことがありますが、うちはTechCrunch50とはコンセプトが違うから、とあっさり言われてしまいました。

他にもエンジェルの方々の集まりに呼ばれてオブザーバーで参加した際に、ここでプレゼンする場合は$6000かかるよ、と言われました。今から考えると無料のTechCrunch50の方がまれなケースかもしれません。

ただ、お金がかかるからと言っておかしいかと言うとそうではないと思います。先程のDemoもプレゼンすることで注目を浴びて何億円も出資してもらうことになれば$18,500は決して悪い投資ではありません。またカンファレンスも30万円払える、単なる冷やかしではない、質の高い投資家、協業候補先などと会えると思えばまた別の見方も出来ます。

価格はこれだけのお金を払うことが出来る方に来て欲しい、これだけのお金を払える方が参加しているカンファレンスです、これだけのお金にふさわしい内容のカンファレンスです、と言うメッセージを伝える効果があります。カンファレンスの費用から価格の持つ意味をいろいろと考えさせられた次第です。

Flickrのクリエイティブコモンズライセンス付きの写真の検索

プレゼンテーション資料などで画像が必要になる時、Web上の画像をコピペして使ってもいいのか迷われることってありませんか。基本的にWeb上の画像は著作権を持っている方から許可を得ないで勝手に使っては行けません。でもいちいち問い合わせるのも面倒だし、返事がすぐに返って来るか分からないし、締め切りは迫っているし・・・と結局画像を使うのを諦めたりされてませんか?

そう言う時に便利なのがクリエイティブコモンズです。これは写真の著作権を持っている方が写真をどこまでなら使っていいかをあらかじめ設定しておくもので、著作権者の方にも、写真を使いたい方にもメリットがある仕組みです。

例えば一番用途が広いライセンスですと、原作者のクレジット(名前、タイトル、URL)さえ表示すればその写真を改変したり、商用に使えたりします。改変の有無、商用の可否などでライセンスはいくつかの種類に分かれています。

実はこのFlickrでクリエイティブコモンズが付いている写真をGazoPaで検索出来るんです。使い方としてはWeb上の写真や手元にある写真をもとの画像としてアップロードなどして指定した後に、Flickrタブでライセンスの種類を選んでいただくだけです。例えばLabeled for Commercial Reuse with Remixと言うライセンスを指定すると先程の様に改変出来て商用にも使える写真を探すことが出来ます。

如何でしょうか?

「たまにはGazoPaも役に立つね。」

はい、もっとお役に立てる様にがんばります!

Monday, May 24, 2010

カンファレンスでの違い

アメリカの、と言ってもサンフランシスコ、ベイエリアのことしか知りませんが、カンファレンスに参加すると日本と2つ大きな違いがある様に思います。

まず一つ目は参加者同士のネットワーキングが盛んだと言うことです。盛んだと言うよりもむしろこれを目当てに参加される人も少なくないのでは、と思う位です。まず朝食が用意されていることが少なくないのでベーグルを食べながら同じテーブルの人同士で話をしたりします。同じく昼食もテーブルでたまたま隣り合わせた人と会話が弾んで名刺交換をしたりします。更に大きなイベントになると夜のパーティーまで用意されていることがあります。ただ、日本で言うクラブの様なところで行われることもあるので音楽がガンガン掛かっていて英語が聞き取れずに会話にならないと言う悲しいことも少なくありません。

基調講演やパネルディスカッションなどの演者の場合も敷居が低くなる様です。私も成功したベンチャー企業のCEOが講演した後にプレゼンの最後に出ていたメールアドレスにコンタクトしたら担当者を紹介してもらえました。深夜と言っていい時間に出したらすぐに返事が返ってきた時は驚きましたが。後日、その企業は数百億円で買収されました。もちろん西海岸以外のエスタブリッシュメントの会社のCEOクラスだともっと敷居が高いとは思いますが。

日本だと出展者と参加者の接点はありますが、参加者同士の接点を持てる場が少ないのではと思います。私も日本では出展者以外の方と知り合ったと言うことはほとんどありません。

一つカンファレンスに参加するとこう言う形で偶然出会った方の名刺が結構たまります。そこで終わり、のこともありますが、終わってからLinkedInの招待を受けることも少なくありません。これはビジネス用途のSNSで皆さん実名で参加されています。そこには経歴が書かれているので偶然出会った人と意外な接点があったり、共通の知り合いがいたりと言う発見をしたりします。

このLinkedInは結構仕事でも使っている方がいる様で、先日ベンチャーを始めた知り合いに会った時も技術者をLinkedInで集めた、と言っていました。経歴が書いてあるので会わなくてもある程度どんな方か分かってしまうので話が早いでしょうね。私もしばらくご無沙汰していた人が転職しているのをそこで知ったこともあります。

このLinkedInは日本にも進出すると言うお話がありましたが、その後、どうなったのでしょうか。日本だと増えて来たとは言えまだまだ転職する方は少ないのでアメリカほどの必要性は低いのかもしれません。また実名が基本と言うのも匿名でのSNSが一般的な日本では受け入れられるか分からないところです。転職が普通になって、個々人の能力で道を切り開いて行かなければ行けなくなる様な時代が来ればこう言った仕組みが不可欠なものになるのではないでしょうか。

と言うことで長くなりましたのでもう一つの点は別の機会に書くことにします。

キーワードでの検索

使っていただくと分かるのですが、GazoPaで最初にキーワードで検索するとあまりいい結果が出ない場合があります。私たちとしては画像での検索に注力しているのでいっそのことキーワード検索は提供しないと言う考え方もあるのですが、画像で検索した後にキーワードで絞り込むと言う使い方があるのでキーワード検索も残しています。と言うことでキーワード検索をお使いになる場合はぜひ画像で検索した後の絞り込み用としてお使いいただくことをお勧めします。

Sunday, May 23, 2010

シリコンバレーインキュベーション

アイデアがあって一緒に働く仲間が見つかったら次は場所ですね。各メンバーが家からバーチャルに一緒に働くと言うのも選択肢としてありですが、やっぱり一緒に顔を突き合わせてディスカッション出来た方がいいでしょうね。そう言う時の場所としては事務所を直接借りる、運が良ければベンチャーキャピタルに間借りするなどがあると思いますが、インキュベーションセンターの様なところに入るのも一つの選択肢かもしれません。そう言った場所はいくつかあると思いますが、有名なところはPlugandplayでしょうね。

私も最初に聞いた時は日本と同じ様に10-20社位のベンチャーがいる場所だろうと思っていましたが、Sunnyvaleの施設には200社以上入っていると聞いて驚きました(シリコンバレーには他にPalo Alto、Redwood Cityに施設あり)。それだけの数の会社がいるのでカフェテリアまでちゃんとあります。パーティションで区切られたキュービクル単位で場所を借りられる様で人が増えればその分、キュービクルを増やせばいい様です。他の会社とはパーテションで区切られているだけなので内緒の話もしにくいなと思いましたが、むしろ他の会社の人と気楽に話をしたり、コラボレーションをするメリットの方が大きいのかもしれません。

EIR(Entrepreneur in residence)と言われる起業家の先輩たちの場所もあって気楽に相談出来たりしますし、会計などの会社も一定の日に相談ブースを設けて質問に応じたりしている様です。ベンチャーキャピタルにプレゼン出来る日も毎月ある様です。

イベントも良く開かれていて私たちもテーブルを借りてデモをしたことがありますし、EIRのランチミーティングに呼ばれてプレゼンしたこともあります。

Plugandplayは場所を貸すだけでなく出資の相談を受けたり、データセンターも建物内にあったりするなどベンチャー企業への至れりつくせりのサービスを提供している様です。入居しているベンチャー企業同士に取ってはそれだけライバル企業が多いと言うことかもしれませんが。

他にインキュベーションセンターとしてThe Enterprise Networkと言ったところなどもある様です。

顔検索の使い方

自分が誰に似ているか探したい、自分の顔写真がどこに出ているか探したい・・・。写真を使った検索では顔と言うのも人気があるジャンルですね。

でも似ていない場合もあるけどどうなの? と言うお声もありますので顔検索の正しい?使い方をご紹介します。

実は写真をアップロードして検索していただく時には顔検索は行われていません。顔検索をするにはOptionsのフィルターをFaceに設定していただかないと駄目なんです。あるいは検索結果でSimilar Searchボタンの横に顔マークが出ていますのでそれをクリックしていただいても顔検索が出来ます。

顔写真で試してみたけど結果が今一つだったなあ、と言う方はぜひ上の様に顔検索をお試し下さい。それでも似ていない時は・・・すいません、私たちの写真データがもっと増えるまでお待ち下さいませ。

Saturday, May 22, 2010

シリコンバレー : 起業の環境

シリコンバレーにいるとベンチャーを立ち上げた、とか言うお話を身近に良く聞きます。もちろん私たちが新しいことを始めるのに元手がそれほど要らないインターネットと言う分野にいると言うことも大きいとは思います。日本にいる方々とシリコンバレーにいる方々では基本的能力にそう大きな差がないだろうと言う前提に立つと(楽観的?)、違いはシリコンバレーの環境にあるかもしれません。

シリコンバレーでは先日、ご紹介したTechCrunch50やそのライバルで年2回行われているDemoと言った大型のベンチャーイベントの他に中小規模のイベントが数限りなく開かれています。例えば去年GazoPaも選ばれてプレゼンしたLaunch Silicon Valley。400社の応募から30社が選ばれています。実は今年もBloomで応募したのですが、残念ながら選ばれませんでした。

ベンチャーキャピタルなどの審査員の前で90秒プレゼンしてコメントをもらうと言うVC Task ForceのVC Elevator Pitch Roundtableは毎月開かれています。毎回10人がプレゼンしますが、私たちはキャンセル待ちで結局順番が回って来ませんでした。ただ、終わった後に審査員にその旨言ったら30秒あげるのでプレゼンしてみろ、と言われてしどろもどろで話をしたら'僕の心を動かせなかったね。グッドラック'と言われました(涙)。

先程のLaunch Silicon Valleyの主催元のSilicon Valley Association of Startup Entrepreneurs (SVASE)がやっているVC Breakfast Clubは朝食を食べながらベンチャーキャピタリストの前で一人づつアイデア、サービス内容を話してコメントをもらうと言うものです。

Meetupと言う個人がいろいろなテーマで参加者を募ってイベントを行うと言うのも毎日あちこちで開かれています。テクノロジー系のMeetupですとベンチャー数社がプレゼンしたした後にネットワーキングを行うと言うのが多い様に思います。

その他に私は意外だったのですが、大手弁護士事務所が無料で起業家のための勉強会を開いたりと言うこともある様です。

ほんの一部だけを書いてみましたが、この様に自分がその気になればアイデアを披露してベンチャーキャピタルなどの専門家やテクノロジー系の人々に意見を聞き、それをもとにアイデアを練り上げると言ったことが簡単に出来ます。友人がベンチャー企業を興すのを見ることも少なくない。そんな環境にいると自分でもやってみようか、と言う気になるのではと思います。それと意外に重要ではないかと思うのが、天気がいいことです。からっと晴れた青空を見ると気分がいいですし、自分でも何か出来そうな前向きな気分になります。

日本人だとビザの問題があるので思い立ったら何でも出来る訳ではありませんが、起業家用のビザが新しく導入される可能性もありそうです。と言うことで起業を考えられている方は一度シリコンバレーを見に来られてみるのもいいかもしれません。

この花は何かな?

GazoPaで検索されているものの中で少なくないのが花でした。確かに道端に咲いている花やハイキングに行った時にきれいな花なんだけど何と言う花か分からないと言うことがあります。そう言う方々のための専用のサイトを作ったらいいのでは、そう言う思いから花の写真のコミュニティーGazoPa Bloomが生まれました。

このサイトで写真をアップロードすれば似た花の写真が候補として検索出来ます。今さらっとこう書きましたが、実はこの'似た'花と言うのには深い意味?があるんです。

Bloomでは花の写真を解析して同一の花かどうかを判断している訳ではなくて、色や形が似た花を探して候補を表示する、と言うことをやっているからです。そのため探されている花とどんぴしゃりと言うこともありますが、当たらずと言えど遠からじと言うこともあります。

ですのでBloomではコミュニティーの力を借りてコンピューターの能力を補完すると言うことをやっています。つまり、GazoPaはこの花が候補だと思うんですが他の方はどう思いますか?と言う具合です。他のユーザーの方々にそれはこの花じゃない?と推測のお手伝いをしていただいています。もちろんユーザーによって意見が分かれることもありますので今は3人のユーザーの方がこの花だ、と言われたらその花だと分類することにしています。

もちろん登録していただいている花の写真が多くなればなる程、検索の結果はよりいいものになるので私たちがさぼっている訳ではありません・・・。

私たちとしてはこうした仕組みを取ることで花の写真を介してコミュニケーションが生まれる、と言う花の写真のコミュニティーが出来ないかなと思っています。まだまだテスト段階のプライベートベータと言うことでサイト内に入るには登録が必要になっています。メールアドレスをこちらで入れていただけば登録用ページのURLが届いて簡単に登録出来ますのでよろしければお試し下さい。

TechCrunch50って何?

今回は我々のGazoPaの原点とも言えるTechCrunch50についてご紹介したいと思います。
TechCrunchはインターネットサービス、企業を紹介する著名なブログ型ニュースサイトです。日本語にも一部翻訳されていますのでご覧になられたことがある方もいるかもしれません。TechnoratiのTop 100 BlogでもNo.2にランキングされていますし、Washington PostのWeb版に記事が転載されたりするなどとても注目されているブログです。

TechCrunch50はTechCrunchとインターネット業界の著名人Jason Calacanis氏が始めた新しいインターネットサービスのコンテストです。全世界1000社以上の応募の中から50社が選ばれてサンフランシスコでプレゼンを行います。我々GazoPaは2008年に50社の中に選ばれました。2008年は日本の企業は我々合わせ3社選ばれてその内の1つのサービスが日本でも人気のiPhoneアプリ、頓智・さんのセカイカメラです。

2007年は40社、2008年、2009年はそれぞれ50社が選ばれて4年めの今年はどうなるのだろうと思っていましたが、どうやら今年はイベント自体がなくなってしまった様です。TechCrunchはTechCrunch Disruptと言うイベントをNYで5/24-26に、Jason Calacanisさんは来年独自にイベントを行う様です。我々がデビューしたイベントがなくなってしまうのはとても残念です。

我々が選ばれたのは1年半も前のことですが、いまだにあのTechCrunch50に出た人たちね、と言う様に思い出していただいたり、紹介されたりするのはとても有難いことです。実は今日もそう言って新しい方に紹介していただきました。あれからどれだけ進化したのか、と聞かれると笑って聞こえない振りをしていますが・・・。

シリコンバレーではこう言った大型のベンチャー発掘イベントからこじんまりとしたものまで無数にありますので後日ご紹介出来ればと思います。

Friday, May 21, 2010

写真が無い場合はどうするの?

デジカメからPCに写真を移すのが面倒だし、絵も下手だけどそんな時はどうGazoPaを使ったらいいの?そう言う方々のために更に2つ使い方を用意しました。

まずはプラグイン。Webで写真を見ている時にこれに似た写真が見たいなと思われたことはありませんか。そう言う時にGazoPaプラグインを使うとその写真に似た写真が簡単に探せます。写真の上で右クリックをしてSearch Image on GazoPaをクリックするだけ。GazoPaの中の似た写真を検索出来ちゃいます。

ブラウザーはFirefoxだけにしか対応していないのが玉にキズ?です。他のブラウザーの方はBookmarkletをお試しください。プラグイン、Bookmarkletはこちらからダウンロード出来ます。

もう一つはiPhoneアプリです。iPhoneで撮った写真でそのまま検索出来ますし、暇な時にタッチスクリーンに絵を描いて検索も出来てしまいます。最初に使う時にiPhoneアプリにログインしていただかないと行けないのがこれまた玉にキズ?ですが。iPhoneアプリはiTunesでGazoPaと検索して下さい。登録はこちらから出来ます。

Thursday, May 20, 2010

で、どう使うの?

技術がすごそうなのは何となく分かったけど、で、GazoPaをどう使うの?・・・。ごもっともなご意見です。そう言うご質問のために使い方別にビデオを作ってみました。登場人物のジョージはお分かりの通りGazoPaのGから取りました。ケイトは・・・内緒です。英語ですが、雰囲気は分かっていただけると思います。

まずはプレゼン資料探し。



そして旅行先探し。



気に行ったサイトからの商品検索。



ちょっとユニークな使い方としてブレスト用に。



これら以外にもデザイナーの方が自分のデザインしたロゴが他のロゴに似ていないかチェックする、と言う使い方をされている場合もあります。

どうでしょうか。具体的な使い方をイメージをしていただけたでしょうか。

んー、まだ分からない・・・?。このブログでおいおいご紹介させて下さい。

こんにちは、GazoPaです

GazoPaと聞いてもどんなサービスか分からない方が多いのではないでしょうか。サイトも英語ですし、日本のメディアにはあまり取り上げられていないし・・・。まあ名前は日本語っぽいけど、これってひょっとして画像がパッと出て来るのか、べただね、とお思いの方もおられるでしょう。


実はシリコンバレーのコンテストで選ばれていたり、日本からのユーザーの方もたくさんいたり、画像中心なので使い方もいたって簡単だったりしますので日本の他の方々にも我々のサービスについて知っていただくために日本語でのブログも始めることにしました。


画像を検索された方はお分かりになるかと思いますが、キーワードではなかなか画像が見つからなかったことはありませんか? これは画像にメタデータと言われる、検索の時に元になるデータがうまく付いていなかったり、画像を言葉で表すことが難しかったりするためです。百聞は一見に如かず、英語だとA picture is worth thousand wordsと言いますからね。


そのため、我々は色や形と言った画像そのものの特徴から似た画像を検索する技術を作りました。それを使ってWeb上にある画像を検索出来る様にしたのが、このGazoPaです。手元にある画像をアップロードしたり、絵を描いたり、写真のURLを使ったり、Webの他の写真を使ったりして画像を検索出来るんです。何となく新しそうで便利そうだと思いませんか?


サイトは英語ですけれど操作方法は簡単なのでまずは一度お試し下さいね。と言うことでGazoPaのこと、GazoPaの拠点のシリコンバレーのことなどについて書いて行きたいと思いますのでよろしくお願いします。