Monday, May 31, 2010

Evernoteの収益モデル

私自身はあまり使ってはいませんが、良さそうなサービスがEvernoteです。自分が気に行った情報をどんどんため込んで行けるサービスで文字認識をするなど後から検索出来る機能も充実しています。「脳の拡張」だとも言われている様ですが、確かに情報は膨大に増えているのにそれを処理する脳はそれに対応して巨大化するなどと言ったことは残念ながら起こっていません。それをコンピューターの力を借りてWeb上の画像を検索しやすくしたのがGazoPaであり、その中から自分が気に行ったものを保管出来るのがEvernoteと言っていいかもしれません(ちょっと我田引水すぎかも・・・)。

今回はこのEvernoteのサービスを褒めちぎろうと言う訳ではなく、この収益モデルが参考になるかもと思って取り上げてみました。このEvernote CEOのLibinさんはこれまでもいくつかのスタートアップを立ち上げたシリアルアントレプレナーの様で良くいろいろなアントレプレナーの集いで講演している様です。

で、そこで興味深い数字を披露されています。

- ライセンス収入が$45,000/月に対し、有料会員の月額費用からの収入が$30-40万/月と多いこと。(会費は$5/月 or $45/年) 
- 310万ユーザーがいるがそのうち有料会員は68,000人。
- 新しいユーザーが有料会員になる割合は0.5%。2年以上経つユーザーが有料会員になる割合は20%。

やはりBtoBとなるライセンス収入よりも積み重ねを見込める月額課金の方が圧倒的に割合が大きくなっているのが面白いです。また、有料会員になる割合が0.5%、つまり99.5%の方が無料会員と言うのも興味深いです。

じゃあ99.5%の方が企業に取って困った存在かと言うとそうではありません。無料で使っていただいている方が満足していれば他の方にサービスを勧めてくれるからです。言わば善意の営業マンと言っていいでしょう。

問題はその割合です。有料会員から得られる収益では無料会員の方のサービスの運用に不足するのであればこのモデルは回りません。幸いEvernoteはすでに損益分岐点を超えている様です。

一方でSNSプラットフォームを提供しているNingは無料モデルを止めてしまった様です。これは有料会員の費用では無料会員を賄えなくなったのか、有料会員だけでも十分事業になるからか、レイオフしたので無料会員のサポート人員がいなくなったからか分かりません。

結局はこの無料、有料のさじ加減をどう取るかが肝になって来るのでしょう。

TV視聴の新しい形、hulu

日常的に使っているサービスを紹介するシリーズ(いつからシリーズ化した?)としてhuluは欠かせないと思います。これはTVドラマ、映画などの配信サービスです。サービスが始まる前は名前が変だ、とか、いつサービス開始するのか、とかで何かと批判的に見られていましたが、今やYouTubeに次ぐ有力な動画配信サービスになりました。何と言ってもNBC、Fox、ABCなど放送業界の錚々たるメンバーが株主なので豊富なコンテンツが集まっているのが魅力です。コンテンツがいいと広告も付きやすくなり、二番目とは言えYouTubeに比べると視聴回数が少ないものの収入はYouTubeと変わらないとも言われていました。

Providence Equity Partnersが1億ドルも出資した時はその金額に驚きました。さすがにお金があるのでhuluもスーパーボールでCMを流した様です。ちなみにこのProvidence Equity Partnersは中国の検索の王者Baiduの動画配信会社qiyiに50億円出したそうです。道理でqiyiのトップページがhuluに似ていると思いました(気のせい?)。

huluの動画には15-30秒と言った短いCMが何分かに一回挿入されています。この間隔に慣れて来るとTVでCMが何分にも渡って流されるといらいらして来るので不思議なものです。まあ、人はわがままのもので普段はTVドラマを録画してCMを飛ばして見るのでWebで強制的に15-30秒もCMを見させられるのは嫌だと言う人もいましたが。

いろいろお世話になっているhuluですが、一点だけ好きじゃないのが、TVドラマの最新のシーズンから新しいエピソード5つしか見れない様になっていることです。先日もドラマ「24」のエピソード18からしか見ることが出来ず、相当進んでしまったストーリーについて行くのが大変でした。

でそう言う人のために用意されているのがhulu Plusと言うことの様です。月$9.95で古いエピソードを見ることが出来る様ですが、まだ一部地域だけの様なので古いエピソード全部見れるのか、やっぱり一部だけなのかは分かりません。「hulu、お前もサブスクリプションモデルにするのか?」思わず、つぶやいてしまいました。

ちなみにhuluは日本からは以前見れなかったですが、恐らく今でも見れないのではと思います。

Sunday, May 30, 2010

オフショア開発、oDesk、Elance

先日知人に会った際にどこでWeb開発をやっているのか聞いたところルーマニアと言う意外な答えが返って来ました。私もイベントでウクライナの優秀な技術者を破格の値段で雇えると言うアプローチを受けたことがあります。時給$20前後とシリコンバレーの1/3から1/5程度で優秀な技術者に仕事を頼めるのですからコストダウン策としてはとても魅力的です。一方で出来たものが外見上良く出来ている様に見えるけれど中身はいい加減だったとか、アイデアを真似されてしまうとか言ったお話も耳にしたことがあります。

そう言う時に使えそうなのがoDeskとかElanceです。これは発注者と技術者を結ぶマーケットプレースで仕事内容を掲示すると世界中の技術者からオファーがあったり、あるいはこちらから技術者を探すことが出来ます。過去の発注者からのフィードバックや技術レベルのテストなどもありますのである程度のことは想像出来ます。またoDeskではWeb上で相手の作業状態を見ることが出来る様なので成果物がまるっきり想定と異なっていた、と言うことはなさそうです。

実は以前私たちもトライしてみようとしてオファーをたくさん受けたのですが、最終的にはやめました。私たちの場合はきちんとした仕様書がある訳でなく作りながら考える部分があるので、身近にいないとその様なやり取りが難しいことが一つあります。また何と言っても英語で指示を出せるかと言うのが今一つ自信がなかったことも大きいです。ただ、相手が第二外国語として英語を使っている人であれば何とかなる、と言った話も聞いたことがあります。ですので仕様書がきちんと出来ているのであればこの仕組みを使ってみる価値はあるかもしれません。

簡単な開発であれば世界中から良さそうな技術者を選んで仕事を頼める、発注者に取ってはいいですが、技術者にとってはますます競争が激しくなって行く厳しい状況になりそうです。

Saturday, May 29, 2010

共同購入クーポン、Groupon

先日知り合いがレストランでGrouponのクーポンを出していたのを見てGrouponにもレストランのクーポンがあることに初めて気が付きました。それまではイベントなどが安くなるものだと思っていたためです。

このGrouponは一定数に達すると割引きクーポンがもらえると言うものです。例えば本日のサンノゼでは口のお手入れで$270が$49と82%引きで提示されていました。すでに211人が申し込んでいて一定の数を超えているので成立しています。

日本で言うとネットプライスのギャザリングが近いのかなと思いますが、ギャザリングが人数を集めれば安くなる、1人しかいなくても購入出来るのに対して、Grouponの場合は一定数に達しないとその取引が成立しない、と言うのが違いの一つではないかと思います。

また地域毎に一回につき一つしかクーポンが提示されていません。例えば私の知り合いが使ったクーポンを私が後で申し込もうとしてもすでに終わっているのでクーポンを申し込めません。一地域で同時に一つのクーポンしか募集されていないと言うのも面白い点です。人間選択肢があるといい様ですが迷ってしまう場合もあります。でもこれだと一つしかクーポンがないのでそれに参加するかしないかを決めればいいだけでユーザーに取っては楽です。

一定数に達しないと成立しないことや自分の近くのサービスなどが取り上げられていることから友人を思わず、集めてしまう絶妙な仕組みになっています。

このGrouponはもともとはThe Pointと言う行動を呼び掛けるサイトから派生して出て来たものの様です。例えば$10,000集まれば社会活動をしている人に寄付しようと言うのやら1000人集まれば企業に抗議しようとか様々な呼び掛けがなされています。恐らくこう言うサイトを運営する中でクーポンサイトを運用することの可能性を感じたのでしょう。

このGrouponは先月ロシアのDigital Sky Technologiesから1.35億ドルのお金を集めたことでも注目を集めました。勢いがある会社にどんどんお金が集まってさらにサービスが充実して行く。いいサイクルに入った様です。

世界最大のコミュニティー、Facebook

Facebookのアクティブユーザー数が4億人を超えている様です。ユーザーは毎月5000億分、Facebookに時間を使っているとのことですが、あまりに途方もない数なので想像もつきません。70%がアメリカ以外のユーザー。一方でmixiは少し古いですが2009年12月の月間ログインユーザー1257万人。各々のデータの定義を合わせないと行けないですが、それでもFacebookはmixiの何十倍もの多くのユーザーが使っていると言う巨大なサービスです。

少し前まではFacebookがいつMySpaceが追いつくのかと言うことが良く記事になっていましたが、一気に抜き去ってしまい、そんなことを話題にしていたのが随分昔の様に思えて来ます。

Facebookは自分たちだけですべてを開発するのではなく、アプリ開発者に対してFacebookをプラットフォームとして解放しました。そのためその膨大なユーザー数を目当てに多くの会社がFacebookアプリ開発に注力する様になり、私たちも2008年に第一号のアプリを開発しました。

アプリを出す前はFacebookで人気が出れば一気にユーザー数が拡大して100万ユーザーも夢じゃないかもと取らぬ狸の皮算用をやっていましたが、それが全くの妄想にすぎなかったことに出した後に気付きました。確かにFacebookのユーザー数は当時からも多かったのですが、それはそこを目指す会社も多いと言うことを意味します。ユーザーの1日の時間は24時間と変わらないのに日々数多くのアプリがリリースされている。誰か一人に面白いと思われたらFacebook内で友人たち同士がつながっている訳なのであっと言う間に口コミで広がって行く可能性はあります。でもそれは数あるアプリの中のごく一部に過ぎません。

また私たちの最初のアプリは友人をうまく巻き込む仕組み、例えば友人と競争したり協力したりすると言ったものは意識して入れていなかったことも反省点としてあります。

昨年、最初の反省を踏まえてFacebookアプリ第2弾 GazoPa Drawingを出しました。写真をもとに絵を描いてもらい、それが何%似ているか私たちの画像検索エンジンで判定してポイントを競う、と言ったものです。他のユーザーや友人と競争する、と言うゲーム的な面を入れました。これは結構使う人は週に何度も使うと言った楽しいものになりましたし、お手本の写真に限りなく近い絵を描く達人もおられました。が、これも爆発的なユーザー層の拡大にはつながりませんでした。と言うのも絵を描く方のレベルが非常に高くなってしまい、ちょっと遊びたいと言うユーザーにはハードルを感じさせる様なものになっていたからです。一部のユーザーには受けたが、数多くの一般ユーザーの心に刺さるサービスにはならなかったと言うことかと思います。

そして今、これまでの経験を活かした第3弾を考えているところです。そんなに遠くない内に出せるのでは思っていますが気長にお待ち下さい。

いぶし銀、Craigslist

TechCrunchVentureBeatと言ったスタートアップをカバーする著名ブログにはあまり登場しませんが日常生活の中で空気の様にそこにあることが普通になってしまっているWebサービスの内の一つがCraigslistです。

これはClassified広告、簡単に言うと売ります買います広告の巨大な集まりです。そのサイトは一見すると昔懐かしい、あまりいけていないデザインです。でも膨大な数の広告が出ていますし、ものすごくたくさんのアクセスがあるサイトです。

私たちのところにいたインターンもここで自転車を買ったり、賃貸の部屋を見つけたりしていました。このサイトの収益源の一つは人材募集広告でサイト全体の売上は100億円を超えている様です。最近気付いたのですが、ここの人材募集広告の費用はシリコンバレーでは$75/回なのに対してNYでは1/3の$25/回と言う様に地域で異なります。それだけシリコンバレーでは人材募集のニーズが高いと言うことでしょうか。

私たちも外注先を探すためにこのCraigslistを使ったことがありますが、100件を遥かに超える申し込みがあって驚いたことがあります。更に驚いたのが、シリコンバレーの外注先、と募集条件に書いたのにインドを始めとした対象地域以外の会社からのの応募が少なからずあったことです。ダメもとでもチャレンジしようとする心意気は良しとしてもこれって結局、中身を見ずに応募して来たのかなとも思いました。最終的にいいところを見つけることが出来たので良かったですが。

一部の新しもの好きの人たちだけでなく、そうでない人でも普通に使うCraigslistの様なサービスになること、それが私たちの目標です。

Friday, May 28, 2010

画像「を」検索、画像「で」検索

画像検索と一口に言っても大きく言うと2つの意味があります。まずは画像'を'検索すると言うこと。これはGazoPaで言うと例えばプレゼン資料に使う写真を探したり、自分がデザインしたロゴが他のものに似ていないか探す様な場合。また正直GazoPaは得意ではないですが、名前だけしか知らない女優さんの顔を名前で検索する、と言うことも結構されているのではないでしょうか。

もう一つは画像'で'検索する、と言うこと。画像が最終目的ではなくて画像を使って何かを探す、と言った場合です。例えばGazoPa Bloomですと花の名前を写真で検索したりすることがこれにあたります。また先日耳にしたのですが、マインドマップと言う名前を度忘れした方がマインドマップの絵を描いてGazoPaで検索してマインドマップと言う名前を思い出した、と言うこともありました。

前者の画像'を'検索すると言うのはこれまで主流だった画像検索の用途です。何と言っても画像検索はWeb検索に次ぐ2番目に大きな検索市場です。情報があふれかえる今日では一瞬にして多くの情報を伝えることが出来る画像の役割はますます大きくなることでしょう。

一方で画像'で'検索する、と言うのは新しい領域です。まだまだ発展途上であり、これからも思いも掛けない用途が出て来るものと思います。そしてその場合に私たちのGazoPaが少なからぬ役割を果たせるのではないかと秘かに思っています(もうこの時点で秘かではないですが)。

GazoPaは上の2つのニーズを同時に満た'そう'としているサービスです(満たしていると言わずに少し控え目にしています)。一方でどちらかのニーズに特化すると言うのも大いに可能性がある方向性です。そして今、まさにこのニーズに特化したものを開発しているところです。

で、それはいったい何なのか・・・、つづく。

Thursday, May 27, 2010

ベンチャー業界の閻魔帳 : The Funded

今でもまだまだ良く知っていると言う訳ではありませんが、以前はアメリカのベンチャーキャピタル業界については本当に右も左も分かりませんでした。どこにどう言うVCがあってどんな人たちなのだろうか。彼らのホームページを見ればアーリーステージの会社にもお金を出すかどうか、ポートフォリオ、所属するベンチャーキャピタリストなどについて一通り分かりますが、で実際はどうなの、と言うのは当然のことながら分かりません。

そんな時に参考になったのが、このThe Fundedです。これは起業家がVCに対してプレゼンをしたり、投資を受けたりする中でVC側から受けた印象をコメントしたり、評価したりするサイトです。あのベンチャーキャピタリストは面倒見が良かったとか、逆に態度が横柄だったとか、なかなか決断しないとか書いてあるので起業家及び予備軍に取っては面白いです。でもレビューされた方のVCに取ってはたまったものではないでしょうね。もちろんいい評価であればいいですけれど。

以前はVCが投資先のベンチャー企業にいいコメントを書くことを強要している恐れがある、と言うことでそう言う可能性があるVCがリストアップされたりもしていました。

まあVCから投資を受けられるのは100社に1社と言った少数でほとんどは断られる訳ですから、コメントも辛口になってしまう傾向があるかもしれません。また何度もVCから投資を受けることが出来て、それだけVCとの接点も多いシリアルアントレプレナーの方がそうたくさんいる訳でもないので偶々相性が悪かった、と言うことかもしれません。

でも通常はVCから'どうやって儲けるんだ'、とか、'客をつかまえて来い'、とか厳しく言われる立場の起業家が逆にVCを評価する立場になっていると言うのは面白いことだと思います。eコマースでも他のユーザーのレビューやソーシャルネットワーク上の友人の声が購入の決め手の一つになって来ていますので、その他の分野でもユーザーの声と言うのがますます重要になって来てそれらをうまく拾い上げる仕組みと言うのが求められているのでしょうね。

似てるか、似てないか、それが問題だ

Similar or not similar, that's the question.

GazoPaを使われた方からは両極端の反応をいただくことが少なくありません。先日のWeb2.0 Expoでは「君たちのサービスは素晴らしい。数年内にビルゲーツの様に大金持ちになっているだろう。おめでとう」とこちらがどう反応したらいいか戸惑ってしまう様なことを言われる方がおられました。一方で「何だ、全然似ていないじゃないか。お前たちはクズだ」と言うこれまた途方に暮れてしまう様なことをフィードバックで送って来られる方もおられます。

どうしてこう両極端になってしまうのか。恐らく私たちの活動に賞賛を送っていただく方はこれが如何に技術的に困難な活動かをご存知であり、アップロードでの検索と言う新しい検索手法に将来性を感じられている方ではないかと思います。一方で厳しいご意見の方は類似検索と言うからには同じカテゴリーの似た画像が整然と結果で表示されることを期待され、それを裏切る結果が出た場合に大いなる落胆を感じられている方ではないかと思います。期待が高いだけにそれを裏切られた場合の落差が大きいのではないでしょうか。

では私たちとしては後者のご期待に沿うためにどうしたらいいのでしょうか?

いくつかの方法がありますが、まず一つとして私たちが持つ画像数を増やすと言う方向性です。画像をアップロードされてその同じ画像が結果で出ていなければ「使えない」と感じられる方が少なくありません。現在私たちがインデックスしている画像は7000万件ありますが、この数字は類似画像検索の対象としては非常に大きな数字です。が、Web上の画像の数に比べるとまだまだ小さいと言わざるを得ません。先程の「検索しても同じのが出ない」と言うのは単純に私たちがまだその画像をインデックスしていないためです。

次に似ていないと感じられる場合は自分が探しているカテゴリーとは異なる写真が出て来た時にそう感じられることが多い様です。例えば服の写真を見たいのに全然関係ない旅行の写真が結果の一部に出て来た、などの場合です。これを防ぐ方法としては最初から特定のカテゴリーのデータしか表示しないと言うことがあります。この手法を取っているのが花の写真の検索、共有サイトであるGazoPa Bloomです。

私たちは上記を含めた方向性を追求することでより良いサービスを目指したいと思っています。何か最後は優等生的な締めにになってしまいましたが、つまりは頑張りますので温かく見守って下さい、と言うことです・・・はい。

Wednesday, May 26, 2010

サンドヒルロード : ベンチャーキャピタルのメッカ

'Sandhill Road Take Me Home・・・'

すいません、Country Roadsでした。サンドヒルロードと聞いてビビッと来た方はベンチャーキャピタル(VC)業界の方か、私たちと御同輩の方に違いありません。サンドヒルロード沿いにはたくさんのVCが事務所を構えています。

私たちはVCから出資を受けている訳ではないので偉そうに何かを語れる訳ではないのですが、羨望の眼差しでこの地域を見るお上りさんとしてお話しさせていただければと思います。

サンドヒルロードと私たちの関係はこれまたTechCrunch50に遡ります(いい加減耳タコ状態だと思いますが、御辛抱の程を)。TechCrunch50でファイナリストに選ばれたことが決まり、そのプレゼン事前打合せが何とあの大手VC事務所であるセコイアキャピタルで開かれることになりました。セコイアキャピタルと言えばYahoo、Googleなどにも投資して来た名門VCです。そんな名門VCに行くことが出来るなんてとちょっと舞い上がっていました。

名門VCだから摩天楼の最上階に事務所があって、エレベーターにはビジネススーツで決めたかっこいい男女が乗り込んでいて、窓の外にはどこまでも続く紺碧の海が見える・・・。そんな妄想を膨らませてタクシーに行き先を告げました。

で、連れて行ってくれたのが2-3階建ての建物が続くのどかな風景の場所でした。ここにあるの? 妄想とのあまりの違いにしばし絶句したものでした。

そうです、このサンドヒル沿いには高層ビルではなくて低層ビルが立ち並び、たくさんのVCが入居しています。億単位のお金を投資する人たちは一見のどかな平和な場所にいたのでした。

先日、そう言った話をしていたら知り合いの方にサンドヒルはサンフランシスコの高層ビルよりも賃料が高いんですよ、と教えていただきました。こんなところに事務所があってもいいなと思っていましたが、'こんなところ'は一気に遠い高根の花になってしまいました。道理で入居者にVCが多い訳で地名がブランドとなっている訳ですね。 そしてそこにあるStarbucksでは錚々たる人々がお茶をしてたりするそうです。

私たちがお上りさんではなくなった時にまたご報告させていただきたいと思います。

Twitter画像の検索

鳩山首相のフォロワーが日本一になるなどTwitterが日本でも盛り上がっている様です。昨年アメリカのWeb検索の世界でも盛り上がったのがTwitterなどのリアルタイム検索でした。OneRiotを始め、CollectaTopsyなど次々に新しいベンチャーが出て来ていました。

私たちもその流れに乗るためにTwitterに投稿された画像を検索出来る機能を今年の初めに追加しました。ただ、その際はこれがどう言う時に使われるか分からずにまず始めてみたと言うのが正直なところです。始めれば何かが分かるだろうと。

で何かが分かったかと言うと・・・まだまだ悟りを開けるところまでは至っていません。その性質上、パーソナルな写真を投稿される方がかなりいるのですが、それらをランダムや似たもの順に表示すると、どうなのか? また、リアルタイムだからこその意味がそこにあるのか?

まだ欠けているのは写真相互の関係性をうまく示したり、引き出すことでしょうか。生の写真をそのまま表示するのではなく間に編集機能を入れることでそこに意味を見出すことが出来るのではと思います。例えばTwitter上のおいしそうな料理の写真だけを集めて表示するラペコさんは面白いアプローチではないでしょうか。

「ブログなんか書いてる暇があればとっととその関係性をどう出すか考える様にしろ。」

はい、ごもっともです。ですがもう少しアイデア熟成のお時間をいただけるとうれしいです。

Tuesday, May 25, 2010

LinkedInのフリーミアムモデル

先日、LinkedInについて書きましたが、ここはうまいフリーミアムモデル(フリープラスプレミアム)モデルになっているのでそのことについて触れたいと思います。

基本的機能を使う場合はもちろん無料です。が、あの会社のあの人にコンタクトを取りたいと言う時に自分のネットワーク外だとメールが送れない仕組みになっています。もし自分のネットワーク内の人がその人とつながっていればその知人をCCしてそのつながりたい人にメールを送ることが出来ます。でも全く伝手が無い場合にどうするか。そこで有料版の登場です。

一番安いBusinessだと$24.95/月で月に3通メールを送れます。うーん、この3通と言うのが微妙です。ちょっと少ないかと思ったらもう一段階上のBusiness Plus($49.95/月)にすれば月に10通送れます。それでも不十分であれば一番上のPro($499.95/月)にすれば月に50通送れます。Business Plusだとメール1通当たり約$5です。まあそう言う計算よりもコンタクト取りたい方にメールを送れる、と言うメリットを考えるでしょうね。ただ、注意しなければ行けないのはメールを'送れる'だけで相手からの返事を保証している訳では無いと言うことです。

実際私もどうしても連絡が取りたい方がいたので有料会員になってメールを送りましたが、返事が返って来たのは2/3と言った感じでした。

ビジネスでは誰とコンタクト出来るかで成果が変わって来ますので効率を考えるとこの位の出費であれば安いものだと言う考え方も出来ます。

このフリーミアムモデルではこの値段でこのメリットがあるのであればお金を払ってもいい、と言うところが重要かなと思います。写真共有サービスのFlickrでは100MB/月までなら無料ですが、年間$24.95払えば1枚20MB以下であれば何枚でも保存出来ます。この値段でこれだけのメリットがあれば有料にしてもいいかな、と思ったりします(と言いつつそんなに保存していないので無料会員のままですが・・・)。

ここで大事なのはこの値段でこんなにメリットがあるならお得かも、と感じさせることではないでしょうか。それは例えば場末のビジネスホテルで有料テレビの無料部分を見ていたらこれからと言う時にこれより先を見る時は100円必要です、と言われてしぶしぶ100円を入れる様な感覚とは違う様な気がします(例が分かりにくいですか?)

お金を払うことで少し幸せになる気がする、そんなに気にさせられると喜んで払う様な気がします。オンラインゲームのアイテム課金の場合もそれを買うと強くなったり、見栄えが良くなったりするから。

じゃあ新しいフリーミアムサービスはどう言うものに可能性があるのか?と言われると難しいところです。ただ、広告以外のビジネスモデルと言う意味ではこのフリーミアムモデルは関係者みなが少し幸せになるモデルとして面白い形かと思います。

シリコンバレーのカンファレンスの違い 2

では2つ目の違いは何かと言いますとカンファレンスの費用が安くないと言うか、高いことです。これはシリコンバレーのカンファレンスが高いと言うのではなくひょっとしたら日本のカンファレンスが安いと言った方がいいのかもしれません。

例えば今まさにNYでやっているTechCrunch Disrupt。正規の金額は$2995で早期割引きでも$1995です。これはベンチャーキャピタルなどの投資家が主な対象だったりするので高いんじゃないかと言う気もしますが、先日私たちも出展したWeb2.0 Expoもセッションを聞く場合は正規料金で$1400はしていた様に思います。もちろん、展示を見るだけだとディスカウントコードを使えば$100が無料になる、と言う方法もありますが。来月のAppleのWorldwide Developers Conferenceも$1599だった様ですが売り切れてしまった様です。

でカンファレンスの参加者だけでなくてコンテストなどで選ばれてプレゼンする場合もお金が掛かる場合が少なくありません。有名なDemoはプレゼンする企業として選ばれたら$18,500かかってしまいます。一方でベンチャーからそんなにお金を取るのはおかしいんじゃない、と言う考え方のTechCrunch50は選ばれた私たちは無料でした。私もTechCrunch50で無料だった経験から、他のコンテストで選ばれた際に主催者側にTechCrunch50では無料だったのに何であなたのところはお金がかかるのか?と聞いたことがありますが、うちはTechCrunch50とはコンセプトが違うから、とあっさり言われてしまいました。

他にもエンジェルの方々の集まりに呼ばれてオブザーバーで参加した際に、ここでプレゼンする場合は$6000かかるよ、と言われました。今から考えると無料のTechCrunch50の方がまれなケースかもしれません。

ただ、お金がかかるからと言っておかしいかと言うとそうではないと思います。先程のDemoもプレゼンすることで注目を浴びて何億円も出資してもらうことになれば$18,500は決して悪い投資ではありません。またカンファレンスも30万円払える、単なる冷やかしではない、質の高い投資家、協業候補先などと会えると思えばまた別の見方も出来ます。

価格はこれだけのお金を払うことが出来る方に来て欲しい、これだけのお金を払える方が参加しているカンファレンスです、これだけのお金にふさわしい内容のカンファレンスです、と言うメッセージを伝える効果があります。カンファレンスの費用から価格の持つ意味をいろいろと考えさせられた次第です。

Flickrのクリエイティブコモンズライセンス付きの写真の検索

プレゼンテーション資料などで画像が必要になる時、Web上の画像をコピペして使ってもいいのか迷われることってありませんか。基本的にWeb上の画像は著作権を持っている方から許可を得ないで勝手に使っては行けません。でもいちいち問い合わせるのも面倒だし、返事がすぐに返って来るか分からないし、締め切りは迫っているし・・・と結局画像を使うのを諦めたりされてませんか?

そう言う時に便利なのがクリエイティブコモンズです。これは写真の著作権を持っている方が写真をどこまでなら使っていいかをあらかじめ設定しておくもので、著作権者の方にも、写真を使いたい方にもメリットがある仕組みです。

例えば一番用途が広いライセンスですと、原作者のクレジット(名前、タイトル、URL)さえ表示すればその写真を改変したり、商用に使えたりします。改変の有無、商用の可否などでライセンスはいくつかの種類に分かれています。

実はこのFlickrでクリエイティブコモンズが付いている写真をGazoPaで検索出来るんです。使い方としてはWeb上の写真や手元にある写真をもとの画像としてアップロードなどして指定した後に、Flickrタブでライセンスの種類を選んでいただくだけです。例えばLabeled for Commercial Reuse with Remixと言うライセンスを指定すると先程の様に改変出来て商用にも使える写真を探すことが出来ます。

如何でしょうか?

「たまにはGazoPaも役に立つね。」

はい、もっとお役に立てる様にがんばります!

Monday, May 24, 2010

カンファレンスでの違い

アメリカの、と言ってもサンフランシスコ、ベイエリアのことしか知りませんが、カンファレンスに参加すると日本と2つ大きな違いがある様に思います。

まず一つ目は参加者同士のネットワーキングが盛んだと言うことです。盛んだと言うよりもむしろこれを目当てに参加される人も少なくないのでは、と思う位です。まず朝食が用意されていることが少なくないのでベーグルを食べながら同じテーブルの人同士で話をしたりします。同じく昼食もテーブルでたまたま隣り合わせた人と会話が弾んで名刺交換をしたりします。更に大きなイベントになると夜のパーティーまで用意されていることがあります。ただ、日本で言うクラブの様なところで行われることもあるので音楽がガンガン掛かっていて英語が聞き取れずに会話にならないと言う悲しいことも少なくありません。

基調講演やパネルディスカッションなどの演者の場合も敷居が低くなる様です。私も成功したベンチャー企業のCEOが講演した後にプレゼンの最後に出ていたメールアドレスにコンタクトしたら担当者を紹介してもらえました。深夜と言っていい時間に出したらすぐに返事が返ってきた時は驚きましたが。後日、その企業は数百億円で買収されました。もちろん西海岸以外のエスタブリッシュメントの会社のCEOクラスだともっと敷居が高いとは思いますが。

日本だと出展者と参加者の接点はありますが、参加者同士の接点を持てる場が少ないのではと思います。私も日本では出展者以外の方と知り合ったと言うことはほとんどありません。

一つカンファレンスに参加するとこう言う形で偶然出会った方の名刺が結構たまります。そこで終わり、のこともありますが、終わってからLinkedInの招待を受けることも少なくありません。これはビジネス用途のSNSで皆さん実名で参加されています。そこには経歴が書かれているので偶然出会った人と意外な接点があったり、共通の知り合いがいたりと言う発見をしたりします。

このLinkedInは結構仕事でも使っている方がいる様で、先日ベンチャーを始めた知り合いに会った時も技術者をLinkedInで集めた、と言っていました。経歴が書いてあるので会わなくてもある程度どんな方か分かってしまうので話が早いでしょうね。私もしばらくご無沙汰していた人が転職しているのをそこで知ったこともあります。

このLinkedInは日本にも進出すると言うお話がありましたが、その後、どうなったのでしょうか。日本だと増えて来たとは言えまだまだ転職する方は少ないのでアメリカほどの必要性は低いのかもしれません。また実名が基本と言うのも匿名でのSNSが一般的な日本では受け入れられるか分からないところです。転職が普通になって、個々人の能力で道を切り開いて行かなければ行けなくなる様な時代が来ればこう言った仕組みが不可欠なものになるのではないでしょうか。

と言うことで長くなりましたのでもう一つの点は別の機会に書くことにします。

キーワードでの検索

使っていただくと分かるのですが、GazoPaで最初にキーワードで検索するとあまりいい結果が出ない場合があります。私たちとしては画像での検索に注力しているのでいっそのことキーワード検索は提供しないと言う考え方もあるのですが、画像で検索した後にキーワードで絞り込むと言う使い方があるのでキーワード検索も残しています。と言うことでキーワード検索をお使いになる場合はぜひ画像で検索した後の絞り込み用としてお使いいただくことをお勧めします。

Sunday, May 23, 2010

シリコンバレーインキュベーション

アイデアがあって一緒に働く仲間が見つかったら次は場所ですね。各メンバーが家からバーチャルに一緒に働くと言うのも選択肢としてありですが、やっぱり一緒に顔を突き合わせてディスカッション出来た方がいいでしょうね。そう言う時の場所としては事務所を直接借りる、運が良ければベンチャーキャピタルに間借りするなどがあると思いますが、インキュベーションセンターの様なところに入るのも一つの選択肢かもしれません。そう言った場所はいくつかあると思いますが、有名なところはPlugandplayでしょうね。

私も最初に聞いた時は日本と同じ様に10-20社位のベンチャーがいる場所だろうと思っていましたが、Sunnyvaleの施設には200社以上入っていると聞いて驚きました(シリコンバレーには他にPalo Alto、Redwood Cityに施設あり)。それだけの数の会社がいるのでカフェテリアまでちゃんとあります。パーティションで区切られたキュービクル単位で場所を借りられる様で人が増えればその分、キュービクルを増やせばいい様です。他の会社とはパーテションで区切られているだけなので内緒の話もしにくいなと思いましたが、むしろ他の会社の人と気楽に話をしたり、コラボレーションをするメリットの方が大きいのかもしれません。

EIR(Entrepreneur in residence)と言われる起業家の先輩たちの場所もあって気楽に相談出来たりしますし、会計などの会社も一定の日に相談ブースを設けて質問に応じたりしている様です。ベンチャーキャピタルにプレゼン出来る日も毎月ある様です。

イベントも良く開かれていて私たちもテーブルを借りてデモをしたことがありますし、EIRのランチミーティングに呼ばれてプレゼンしたこともあります。

Plugandplayは場所を貸すだけでなく出資の相談を受けたり、データセンターも建物内にあったりするなどベンチャー企業への至れりつくせりのサービスを提供している様です。入居しているベンチャー企業同士に取ってはそれだけライバル企業が多いと言うことかもしれませんが。

他にインキュベーションセンターとしてThe Enterprise Networkと言ったところなどもある様です。

顔検索の使い方

自分が誰に似ているか探したい、自分の顔写真がどこに出ているか探したい・・・。写真を使った検索では顔と言うのも人気があるジャンルですね。

でも似ていない場合もあるけどどうなの? と言うお声もありますので顔検索の正しい?使い方をご紹介します。

実は写真をアップロードして検索していただく時には顔検索は行われていません。顔検索をするにはOptionsのフィルターをFaceに設定していただかないと駄目なんです。あるいは検索結果でSimilar Searchボタンの横に顔マークが出ていますのでそれをクリックしていただいても顔検索が出来ます。

顔写真で試してみたけど結果が今一つだったなあ、と言う方はぜひ上の様に顔検索をお試し下さい。それでも似ていない時は・・・すいません、私たちの写真データがもっと増えるまでお待ち下さいませ。

Saturday, May 22, 2010

シリコンバレー : 起業の環境

シリコンバレーにいるとベンチャーを立ち上げた、とか言うお話を身近に良く聞きます。もちろん私たちが新しいことを始めるのに元手がそれほど要らないインターネットと言う分野にいると言うことも大きいとは思います。日本にいる方々とシリコンバレーにいる方々では基本的能力にそう大きな差がないだろうと言う前提に立つと(楽観的?)、違いはシリコンバレーの環境にあるかもしれません。

シリコンバレーでは先日、ご紹介したTechCrunch50やそのライバルで年2回行われているDemoと言った大型のベンチャーイベントの他に中小規模のイベントが数限りなく開かれています。例えば去年GazoPaも選ばれてプレゼンしたLaunch Silicon Valley。400社の応募から30社が選ばれています。実は今年もBloomで応募したのですが、残念ながら選ばれませんでした。

ベンチャーキャピタルなどの審査員の前で90秒プレゼンしてコメントをもらうと言うVC Task ForceのVC Elevator Pitch Roundtableは毎月開かれています。毎回10人がプレゼンしますが、私たちはキャンセル待ちで結局順番が回って来ませんでした。ただ、終わった後に審査員にその旨言ったら30秒あげるのでプレゼンしてみろ、と言われてしどろもどろで話をしたら'僕の心を動かせなかったね。グッドラック'と言われました(涙)。

先程のLaunch Silicon Valleyの主催元のSilicon Valley Association of Startup Entrepreneurs (SVASE)がやっているVC Breakfast Clubは朝食を食べながらベンチャーキャピタリストの前で一人づつアイデア、サービス内容を話してコメントをもらうと言うものです。

Meetupと言う個人がいろいろなテーマで参加者を募ってイベントを行うと言うのも毎日あちこちで開かれています。テクノロジー系のMeetupですとベンチャー数社がプレゼンしたした後にネットワーキングを行うと言うのが多い様に思います。

その他に私は意外だったのですが、大手弁護士事務所が無料で起業家のための勉強会を開いたりと言うこともある様です。

ほんの一部だけを書いてみましたが、この様に自分がその気になればアイデアを披露してベンチャーキャピタルなどの専門家やテクノロジー系の人々に意見を聞き、それをもとにアイデアを練り上げると言ったことが簡単に出来ます。友人がベンチャー企業を興すのを見ることも少なくない。そんな環境にいると自分でもやってみようか、と言う気になるのではと思います。それと意外に重要ではないかと思うのが、天気がいいことです。からっと晴れた青空を見ると気分がいいですし、自分でも何か出来そうな前向きな気分になります。

日本人だとビザの問題があるので思い立ったら何でも出来る訳ではありませんが、起業家用のビザが新しく導入される可能性もありそうです。と言うことで起業を考えられている方は一度シリコンバレーを見に来られてみるのもいいかもしれません。

この花は何かな?

GazoPaで検索されているものの中で少なくないのが花でした。確かに道端に咲いている花やハイキングに行った時にきれいな花なんだけど何と言う花か分からないと言うことがあります。そう言う方々のための専用のサイトを作ったらいいのでは、そう言う思いから花の写真のコミュニティーGazoPa Bloomが生まれました。

このサイトで写真をアップロードすれば似た花の写真が候補として検索出来ます。今さらっとこう書きましたが、実はこの'似た'花と言うのには深い意味?があるんです。

Bloomでは花の写真を解析して同一の花かどうかを判断している訳ではなくて、色や形が似た花を探して候補を表示する、と言うことをやっているからです。そのため探されている花とどんぴしゃりと言うこともありますが、当たらずと言えど遠からじと言うこともあります。

ですのでBloomではコミュニティーの力を借りてコンピューターの能力を補完すると言うことをやっています。つまり、GazoPaはこの花が候補だと思うんですが他の方はどう思いますか?と言う具合です。他のユーザーの方々にそれはこの花じゃない?と推測のお手伝いをしていただいています。もちろんユーザーによって意見が分かれることもありますので今は3人のユーザーの方がこの花だ、と言われたらその花だと分類することにしています。

もちろん登録していただいている花の写真が多くなればなる程、検索の結果はよりいいものになるので私たちがさぼっている訳ではありません・・・。

私たちとしてはこうした仕組みを取ることで花の写真を介してコミュニケーションが生まれる、と言う花の写真のコミュニティーが出来ないかなと思っています。まだまだテスト段階のプライベートベータと言うことでサイト内に入るには登録が必要になっています。メールアドレスをこちらで入れていただけば登録用ページのURLが届いて簡単に登録出来ますのでよろしければお試し下さい。

TechCrunch50って何?

今回は我々のGazoPaの原点とも言えるTechCrunch50についてご紹介したいと思います。
TechCrunchはインターネットサービス、企業を紹介する著名なブログ型ニュースサイトです。日本語にも一部翻訳されていますのでご覧になられたことがある方もいるかもしれません。TechnoratiのTop 100 BlogでもNo.2にランキングされていますし、Washington PostのWeb版に記事が転載されたりするなどとても注目されているブログです。

TechCrunch50はTechCrunchとインターネット業界の著名人Jason Calacanis氏が始めた新しいインターネットサービスのコンテストです。全世界1000社以上の応募の中から50社が選ばれてサンフランシスコでプレゼンを行います。我々GazoPaは2008年に50社の中に選ばれました。2008年は日本の企業は我々合わせ3社選ばれてその内の1つのサービスが日本でも人気のiPhoneアプリ、頓智・さんのセカイカメラです。

2007年は40社、2008年、2009年はそれぞれ50社が選ばれて4年めの今年はどうなるのだろうと思っていましたが、どうやら今年はイベント自体がなくなってしまった様です。TechCrunchはTechCrunch Disruptと言うイベントをNYで5/24-26に、Jason Calacanisさんは来年独自にイベントを行う様です。我々がデビューしたイベントがなくなってしまうのはとても残念です。

我々が選ばれたのは1年半も前のことですが、いまだにあのTechCrunch50に出た人たちね、と言う様に思い出していただいたり、紹介されたりするのはとても有難いことです。実は今日もそう言って新しい方に紹介していただきました。あれからどれだけ進化したのか、と聞かれると笑って聞こえない振りをしていますが・・・。

シリコンバレーではこう言った大型のベンチャー発掘イベントからこじんまりとしたものまで無数にありますので後日ご紹介出来ればと思います。

Friday, May 21, 2010

写真が無い場合はどうするの?

デジカメからPCに写真を移すのが面倒だし、絵も下手だけどそんな時はどうGazoPaを使ったらいいの?そう言う方々のために更に2つ使い方を用意しました。

まずはプラグイン。Webで写真を見ている時にこれに似た写真が見たいなと思われたことはありませんか。そう言う時にGazoPaプラグインを使うとその写真に似た写真が簡単に探せます。写真の上で右クリックをしてSearch Image on GazoPaをクリックするだけ。GazoPaの中の似た写真を検索出来ちゃいます。

ブラウザーはFirefoxだけにしか対応していないのが玉にキズ?です。他のブラウザーの方はBookmarkletをお試しください。プラグイン、Bookmarkletはこちらからダウンロード出来ます。

もう一つはiPhoneアプリです。iPhoneで撮った写真でそのまま検索出来ますし、暇な時にタッチスクリーンに絵を描いて検索も出来てしまいます。最初に使う時にiPhoneアプリにログインしていただかないと行けないのがこれまた玉にキズ?ですが。iPhoneアプリはiTunesでGazoPaと検索して下さい。登録はこちらから出来ます。

Thursday, May 20, 2010

で、どう使うの?

技術がすごそうなのは何となく分かったけど、で、GazoPaをどう使うの?・・・。ごもっともなご意見です。そう言うご質問のために使い方別にビデオを作ってみました。登場人物のジョージはお分かりの通りGazoPaのGから取りました。ケイトは・・・内緒です。英語ですが、雰囲気は分かっていただけると思います。

まずはプレゼン資料探し。



そして旅行先探し。



気に行ったサイトからの商品検索。



ちょっとユニークな使い方としてブレスト用に。



これら以外にもデザイナーの方が自分のデザインしたロゴが他のロゴに似ていないかチェックする、と言う使い方をされている場合もあります。

どうでしょうか。具体的な使い方をイメージをしていただけたでしょうか。

んー、まだ分からない・・・?。このブログでおいおいご紹介させて下さい。

こんにちは、GazoPaです

GazoPaと聞いてもどんなサービスか分からない方が多いのではないでしょうか。サイトも英語ですし、日本のメディアにはあまり取り上げられていないし・・・。まあ名前は日本語っぽいけど、これってひょっとして画像がパッと出て来るのか、べただね、とお思いの方もおられるでしょう。


実はシリコンバレーのコンテストで選ばれていたり、日本からのユーザーの方もたくさんいたり、画像中心なので使い方もいたって簡単だったりしますので日本の他の方々にも我々のサービスについて知っていただくために日本語でのブログも始めることにしました。


画像を検索された方はお分かりになるかと思いますが、キーワードではなかなか画像が見つからなかったことはありませんか? これは画像にメタデータと言われる、検索の時に元になるデータがうまく付いていなかったり、画像を言葉で表すことが難しかったりするためです。百聞は一見に如かず、英語だとA picture is worth thousand wordsと言いますからね。


そのため、我々は色や形と言った画像そのものの特徴から似た画像を検索する技術を作りました。それを使ってWeb上にある画像を検索出来る様にしたのが、このGazoPaです。手元にある画像をアップロードしたり、絵を描いたり、写真のURLを使ったり、Webの他の写真を使ったりして画像を検索出来るんです。何となく新しそうで便利そうだと思いませんか?


サイトは英語ですけれど操作方法は簡単なのでまずは一度お試し下さいね。と言うことでGazoPaのこと、GazoPaの拠点のシリコンバレーのことなどについて書いて行きたいと思いますのでよろしくお願いします。