Monday, June 28, 2010

パーソナルアドバイザー、hunch

先日、お薦め機能について書きましたが、もう少し能動的になる必要があるけれども面白いのがhunchです。これは質問に答えて行くとこれがいいのではと答えを薦めてくれたり、自分に似た人がどの様に考えているかなどを知ることが出来るものです。

まず最初にhunchに自分のことを教えてあげる必要があります。

生きている間に第三次世界大戦を見ると思うか?
手が届く範囲に飲み物があるか?
一日に何回メールをチェックするか?

これを聞いてどうするんだ、と言う気がしないでもない質問もありますが、とにかくhunchは私のことを学習していることになる様です。

次に日本のどの街を訪問するといいか、と言う話題を見てみます。すると以下を始めとしたことを聞いて来ます。

日本に住んだことがあるか?
日本に行ったことがあるか?
日本語が話せるか?

いくつかの質問に答えると訪問するといい日本の街をいくつか候補としてあげてくれます。最初に来ていたのは札幌でした。

でその札幌のページを見ると自分に近い人が札幌に行くべき理由とそうでない理由を書いてくれています。これを読めば札幌に行くかどうか決めることが出来るかも?しれません。

質問に答えないと行けないと言う手間がありますが、自分で検索キーワードを考えて絞り込んで行くことを考えるとこちらのやり方の方が実は簡単かもしれません。

日常生活ではいろいろなことを決めないと行けませんが、迷った時に背中を押してくれると言うのはうれしいものです。私としてはFlickrのCo-FounderのCaterina FakeさんがCo-Founderとして関わっているサービスと言う意味でも興味深いです。

Sunday, June 27, 2010

おすすめの音楽、Pandora

Webでの音楽サービスと言えばPandoraをあげる方が多いでしょう。Pandoraがいいのはアーティスト名を登録するとそのアーティストに似たアーティストもあわせて掛けてくれることです。音楽は人の好みが分かれるので推薦するのが簡単ではないですが、好きなアーティストに似たアーティストの曲であれば好きになる可能性は高いかもしれません。音楽は好きなアーティストが見つかるとそればかり聴きがちですが、これはどうかと薦められると中には気に入る曲も出て来るかもしれず、こうした出会いを作る仕組みはユーザーに取ってうれしい機能です。

Pandoraホームページによれば2000年から曲のメロディー、ハーモニー、リズムなど400項目の属性を1曲1曲登録すると言うThe Music Genome Projectを実行している様です。これらを使って曲がお薦めされるので確かに流される曲に大きな違和感は感じません。

こう言ったお薦め機能は選択肢となるモノが多い場合に特に有効でしょう。例えばファッションだと自分が好きなデザイナーなどを登録しておくとそのデザイナーに関してのSalesがあると通知してくれる、Shop It To Meがあります。これは単に登録したデザイナーのものだけを通知するのか、登録されたデザイナーに近いデザイナーの商品も薦めてくれるのかは分かりませんでしたが。

古くはAmazonのこれを買った人はこれも買っています、と表示する機能が新しい商品との出会いを作ってくれています。

私たちGazoPaの類似画像検索機能も似た画像はこう言うものがありますよ、と表示すると言う意味では写真、商品との新しい出会いを作っているとも言えます。

従来、こう言ったサービスは人手が絡むと大変な労力が掛かるのでリアルな世界では常連さん、お金持ちなどしか触れることが出来ないものでした。それがWebだからこそ誰に対しても提供出来る様になった。またWebだからこそ選択肢が莫大に増えてしまったために自分の好みに応じて薦めてくれる機能がますます重要になって来たと言うことでしょう。

Thursday, June 24, 2010

アメリカ eコマース売上ランキング

アメリカのeコマースの市場規模は日本より大きそうだけれど各サイトでどれだけ売上げているのだろうか。そう言う疑問に答えてくれるのがInternet RetailerのTop500 Guideです。

1位はやはりAmazonで245億ドル。2位のStaplersが98億ドルですので2倍以上の差をつけています。10位以内にオフィスサプライの会社がStaples、Office Depot、OfficeMaxと三社も入っているのは意外でした。リアルな店舗の巨人 Walmartは35億ドルで6位。10位以内は他にはDell、Apple、CDW、Best Buyと言ったコンピューター、電器関係の会社が入っていて取扱商品が比較的値が張るものなのでうなづける結果です。

アメリカでは百貨店もオンライン販売をがんばっていてSearsが27億ドルで8位、JC Penneyが15億ドルで16位に入っています。

10億ドルを越えているのは25位のHSNまでで、100位のArt.comは1.58億ドルです。

日本だとこちらのデータでは1位はやはりAmazonで4000億円ですが、2位はベルメゾンネット千趣会の710億円となり、10位のBest Buyでも24億ドルのアメリカとはやはり規模がかなり違いそうです。

Tuesday, June 22, 2010

Q&Aサイト、Quora、Aardvak

Q&AサイトのQuoraが今週から公開サービスに移行した様です。このサービスは今年Benchmark Capitalから8750万ドルの評価で1400万ドルの投資を受けた、と言うことで話題になっていました。プライベートベータのQ&Aサイトが約80億円の評価を受ける、と言うのに驚きました。

ただ、同じ様なQ&AサイトのAardvakが今年Googleに5000万ドルで買収されたのでQ&Aサイトはこの位の評価を受けてもおかしくないのかもしれません。

この2つのサービスは実名が基本と言うのが面白いです。確かにQuoraのQ&Aを見るとためになる回答が少なくない様に思います。回答する方も実名なのであまり変な回答が出来ませんからね。

Aardvakの方は質問する、回答すると言うことに重きが置かれている様で、単にQ&Aを眺める、と言うのをどうするといいのか今一つ分かりませんでした。

単にQ&Aを眺める、と言う用途ではやはり老舗のYahoo AnswersAnswersbagと比較的新しいMahalo Answersの方がいい様に感じます。

これらは一般的なQ&Aサイトですが、最近、カテゴリーに特化したQ&Aサイトが出て来ているのも面白いです。例えばAOLはAOL Shoppingと言うショッピングに関してのQ&Aサイトをベータで始めましたし、like.comはGlamourと組んでWhat To Wearと言う女性ファッションに特化したもので専門家が質問に答えてくれると言うQ&Aサイトを始めました。

で、最後に気になるのがFacebookの動きですね。Q&Aサイトを開発している様なのでどう言ったものになるのか楽しみです。

検索エンジンでは膨大なページの中から答えを自分で見つけないと行けないので、質問に人が答えてくれるこう言ったQ&Aサイトはこれからも重要度は増して行くのではないでしょうか。、

Monday, June 21, 2010

価格比較サイト、NexTag、Shopzilla、PriceGrabber、Shopping.com

日本ですと価格比較サイトと言えばカカクコムをあげる方が多いのではと思います。アメリカではダントツのサイトと言うのはない様でNexTagShopzillaPriceGrabberShopping.comなどが鎬を削っている様です。

どのサイトでも扱っている商品'Canon EOS Rebel Digital T2I 18.0MP Digital SLR Camera W/ 18-55MM IS Lens'で試してみたらNexTag 3件、Shopzilla 21件、PriceGrabber 6件、Shopping.com 7件でしたが、NexTagが$769と一番安い店を表示していました。ちなみにGoogle Product Searchでも46件の結果でしたが、一番安いところは$839.99でした。

サイトの機能的には似たり寄ったりですが、NexTagは価格推移がページに出ているので参考になるかもしれません。PriceGrabberはワンクリックで推移が見れました。

これらの価格比較サイトはそれなりに長い歴史があるためか、大手企業や投資ファンドに買収されています。こうして見ると2005年に買収ブームが起きていたことが分かります。Providence Equity PartnersがNexTagの株をどこに売却するのかと言うのが興味深いところです。

NexTagは2007年にProvidence Equity Partners(Huluにも投資しているところ)に株式の2/3を8.3億ドルで
Shopzillaは2005年にScrippsに5.25億ドルで
PriceGrabberは2005年にExperianに4.85億ドルで
Shopping.comは2005年にeBayに6.2億ドルで

価格比較サイト毎に表示される店が異なるのでユーザーとしては価格比較サイトを横断的に比較出来るサイトがあるとうれしいのですが。

Friday, June 18, 2010

98%引き、Bebo

AOLがSNSのBeboを1000万ドル以下で投資ファンドのCriterion Capital Partnersに売却した様です。AOLは2008年にBeboを8.5億ドルで買収したので実に98%引きで売却したことになります。

もともとAOLはBeboを閉鎖することも考えていた様なので少しでもお金が入って来るのだったら売ってしまえ、と言うことだったのかもしれません。

Beboが調子が悪くなったのはFacebookにユーザーが流れたからとも言われていますが、5億人近くをユーザーに持つFacebookの成長はもう誰にも止められないと言うことでしょうか。以前言われていたWinner takes allと言うことでしょう。

買った側は投資ファンドなので最終的にはどこかに売却するのでしょうが、どこが買うのでしょうか。興味深いところです。

AOLは新しいCEOになってから縮小路線を取っている様です。またコンテンツにも力を入れつつある様なのでぜひAOLの復活を望みたいところです。

Wednesday, June 16, 2010

WOWを届ける会社、Zappos

オンラインショッピングでカスタマーサービスのレベルが高いと言われているのがZapposです。オンラインショッピング業者の評価をしているStellaServiceでも97点で一番になっています。

私はここでモノを購入したことがないので本当に素晴らしいのかどうかは分かりません。ただ、ここのCEOの講演ではZapposが如何に会社のカルチャーを大切にしているかと言うことを強調していました。その時は話を聞き終わった時にこのCEOが起業家ではなく宗教家ではないかと思った位です。この方はDelivering Happinessと言う本も書かれているのでそう思ってしまうのも無理もないかもしれません。

Zapposのコアバリューとして10個挙げられていますが、まず最初に来るのがDeliver WOW Through Serviceサービスを通してWOWを届ける、です。WOWと言う言葉を使っている時点からしてこの会社が他と少し違うことを感じさせられます。

彼らのサイトに従業員が楽しそうに仕事以外のアクティビティーに参加している写真が出ています。顧客にWowを届けるにはまず従業員同士の結束を固め、楽しまなければ行けないと言うことでしょうか。

順調に成長して来たZapposもAmazonに12億ドルで買収されてしまいました。その背景にはベンチャーキャピタルからの強い働き掛けがあった様です。Amazon傘下になってこのカルチャーがどうなるのか興味深いです。

アメリカのサービス業だと日本ほどの細やかなサービスは期待出来ないことが多いのですが、時々、突然変異の様にこのZapposやサウスウェスト航空、Nordstrom等と言った伝説的なサービスを提供する会社が出て来るので面白いところです。

Tuesday, June 15, 2010

GazoPaセミナー in Japan

私たちGazoPaの活動について日立のプライベートショーであるuVALUEコンベンションで発表することになりました。題して「米国での新事業創生事例 / 次世代検索サービス「GazoPa」のご紹介」。GazoPaとは何か、何を目指しているのか、海外での新規事業の課題は何かなどについてご紹介したいと思います。

新事業'創生'事例と言うと成功者が過去を振り返ると言う印象を持たれるかもしれませんが、ご存知の通り創生すべく奮闘している最中ですのでその状況をお伝え出来ればと思っています。

アメリカでは何度かプレゼンをやっていますが、日本では今回が初めてです。最初で最後になるかもしれませんので(?)ぜひ事前登録の上、ご参加下さい。

日時 : 7/23(金)10:00-11:00  (その他セミナーのスケジュールはこちら)
場所 : 東京国際フォーラム
テーマ : 「米国での新事業創生事例 / 次世代検索サービス「GazoPa」のご紹介」

Monday, June 14, 2010

癒し系ハンドメイドマーケット、Etsy

ハンドメイド商品のマーケットプレースとしてはEtsyが人気があるのではないでしょうか。落ち着いた色調のサイトを見ると癒される感じがします。アクセサリー、服と言った定番から手作りクッキー、エンドウ豆の種と言った少し変わったものまでありとあらゆる手作り商品が販売されています。

かなりのものが1 in stock '在庫一つ'とあるのでそこに宝探し的な楽しさがあるのかもしれません。

ここは個人と個人のマーケットなので特にコミュニティーを大切にしている様です。面白そうなのはVirtual Labsで、その一つの活動としてはあるテーマについてWorkshopをバーチャルに開き、参加者がチャットでコメント出来ると言うものがあります。フォーラムなどを設置しているサイトはありますが、リアルタイムで多数のユーザーとつながる、と言うのはユーザーのサイトに対するエンゲージメントを強くするのではないでしょうか。

今年5月の売上は22.9百万ドル、1,258,023の商品が売れたとのことなので平均単価は$18.2/個。売上規模はAmazone、eBayとは比べものになりませんが、こう言うサイトが生活をより楽しくするのではないでしょうか。

Friday, June 11, 2010

四方よし、Polyvore

私は使わないけれどビジネスモデルが素晴らしいシリーズ(?)としてPolyvoreを上げたいと思います。これはユーザーがドレス、スカート、ジーンズなどの写真を使ってコラージュを作り、他のユーザーと共有すると言うものです。他のユーザーはそのコラージュの中に気になるアイテムがあるとマウスを写真にかざせば値段やメーカーなどの詳細情報が知ることが出来ますし、さらに購入出来るサイトに飛ぶことも出来ます。

ユーザーがこのコラージュを作る時に例えばドレスを使いたい場合、ドレスの写真がたくさん表示されます。マウスをかざせばそれがどこの商品か表示されますが、そうしなければ写真しか表示されないので自分の好みだけで選ぶことが出来ます。

販売者に誘導されて選ぶのではなく自分が気に入ったから選ぶ、と言う点がとても大事な様に思います。自分がかわいいと思うからこそ出来たコラージュをブログやFacebookに張り付けて見てもらおうとします。ユーザーが善意の営業マンになる瞬間です。ただ、厳密には候補のアイテムとしてそこにある時点で誘導されてはいるのですが。

ユーザーは自分が作ったコラージュを見て欲しいし、他のユーザーはそれを楽しめるし、購入出来るサイトにも行ける。メーカーはユーザーを自社サイトに誘導出来るし、Polyvoreはパートナー費用と購入に応じた手数料が入る。近江商人の'三方よし'ならぬ、'四方よし'となっているところが実ににくいところです。

Thursday, June 10, 2010

音がいいです、Skype

今更書くまでもない程普通に使われる様になっているSkypeですが、音がクリアになっている様に感じたので書いてみます。

アメリカの企業に最初にコンタクトするとかなりの確率で'まずは電話会議しようか'となります。日本的だと'いえ、まず貴社を訪問させていただきたいのでご都合のいい日時をいただけませんか'と言った流れになると思うのですが、国土が広いアメリカでそれをやっていると仕事がいつまでたっても終わりません。

どうなるか分からないからまずは軽く電話で話そう、と言うことかと思いますが、英語がネイティブでない私たちに取ってはこれは結構なストレスです。一言一句聞きもらすまいと皆で黒い人手型の電話会議システムをにらみつけることになるからです。で、流れて来るのは電車の車内放送の様なくぐもった声。英語云々の前にまず音が聞きにくくてたまりません。

相手が話し終わるとそれが質問なのか、話がひと段落したと言うことなのか分からず、思わず下を向いてしまうと言うことが何度となくありました。

最近、相手がSkypeを使うのでこちらも使う様にしたところ音のクリアさに驚きました。くぐもっていないんです。あまりに明瞭なので近くにいる子供の声まで拾ってしまっているのが少々難点ですが。これなら全身を耳にする程の緊張感なく会話が出来そうです。もちろん音が物理的にちゃんと聞こえると言うことと理解出来ると言うことの間にはまだ暗くて深い谷がありますが・・・。

Skypeがいいのは音だけではなくて相手がオンラインかどうかも分かることです。電話だと相手がどう言う状態か分からず掛けるのに躊躇してしまうこともあります。skypeだと話せる状態にあるのかどうかが分かるので安心して掛けられます。ただ、逆に自分がオンラインであることを秘密にしておきたい場合もあります。そんな場合はログイン状態を隠せたり、取り込み中の表示に出来たりします。

まあ使い込んでいる方にとっては何を今更と言うことなのでしょうけれど、クリアな音にうれしくなったので書いてみました。

Wednesday, June 9, 2010

分かりやすい名前、Diapers.com (おむつ.com)

Diapers.com、日本語ではおむつ.comと言うサイトを最近知りました。名前の通りおむつを売っているサイトですがそれだけでなくベビーカー、チャイルドシートなどの赤ちゃん用品も売っている様です。私がこのサイトの名前を目にしたのはこのサービスのファウンダーがsoap.comと言う洗剤、トイレットペーパーなどを販売するサービスを始める予定との記事でした。

diapers.comは2009年1.82億ドルの売上があり、今年は3億ドルを見込んでいる様です。大きく成長しているサービスですから二匹目のドジョウをsoap.comで狙おうと言うことなのでしょう。

インターネットのサービスに取り、このサービス名と言うのはとても重要です。Googleでdiaperと検索するとWikipediaのdiaperの項目の次にdiapers.comが来ますのでクリックされる可能性は高くなります。

私たちがGazoPaを始める時も5 or 6文字で.comドメインが取得出来るもの、グローバルで通じるものと言う条件でいろいろとサービス名を考えました。ただ、その様な少ない文字数ですぐ思い付く様な名前はほとんど他の方に取得されています。実は一つ別の名前でドメインを取得していたのですが、商標でひっかかりそうと言うことで泣く泣くその名前を断念しました。と言うことで最終的に.comが取得出来たものとしてGazoPaに決めました。日本語オリジンなのでグローバルで通じるのか、と言う懸念はありましたが、サービスが有名になれば問題ないだろうと言う楽観的な考えでその問題をクリアしたことにしました。

diapers.comではどうだったかと言うドメイン名は2.5万ドルで購入した様です。ちなみに今年のドメイン名の取引で今のところの最高額は550万ドルで取引されたslots.comの様です。ドメイン名にこんなにお金を払うのか、と思いましたが、思い出してもらいやすいこと、検索で上位に来ることを考えると安いものなのかもしれません。

Tuesday, June 8, 2010

親しき仲には秘密なし、買い物履歴共有Blippy

FacebookのLikeボタンで好みを伝え、LinkedInで履歴書を公開し、Facebookで交友関係を公開し・・・と友人やそれ以外の方へ自分のことを伝える流れが続いています。そしてとうとう買い物履歴まで公開することになったのがBlippyです。これは例えばAmazonで何を買ったか、iTunesで何をダウンロードしたかなどを友人と共有するものです。クレジットカードを登録すればそれで支払ったものも共有出来るのでどこで食事したかなども分かってしまいます。

私などは買い物情報を共有することにまだ少し戸惑いを感じる方ですが、自分の買い物のことを共有すると言うのはどう言う心理状況からでしょうか。例えば大幅値引きで手に入れたものは人に自慢したい気もします。また掘り出しものも'どうだ、いいでしょう'、と見せびらかす意味では分かる様な気もします。あるいは友人とコミュニケーションが取れるのであればどんなきっかけでも構わない、と言うことなのかもしれません。

このスタートアップにはCharles River Ventures、August Capital、Sequoia Capital、Ron Conwayをはじめとした錚々たるVC、エンジェルが投資している様です。目端の利く方々なので大きな可能性を感じているのでしょう。

今後このサービスがどう成長して行くのか、ユーザーのプライバシーに対する考え方の移り変わりも含めて興味深いところです。そして買い物情報の次はどんな個人情報を共有することになるのかについても目が離せません。

Monday, June 7, 2010

Facebookのlikeボタン

最近、Facebookが他のサイトでもlikeボタンを付けることが出来る様にしました。私たちも早速likeボタンをGazoPaとGazoPa Bloomにつけました。現段階ではGazoPaは788人、GazoPa Bloomはずっと少なくて(涙)10人の方からlikeと押していただいています。

likeと押していただくとそれがFacebookの自分のページに反映されます。ですので友人はその人がそのサイト、記事、商品などが好きなんだなと分かる様になります。これはサービス側としてはユーザーにボランティアでサイトをPRしていただけるので実にうれしい機能です。

Facebook側に取ってもこれはいい機能ではないかと思います。ユーザーがlikeを押せば押すほどその情報が蓄積されて行き、その方の好みの傾向がかなりはっきりと分かる様になるでしょう。そうなると次にはそれに応じた広告が出せる様になります。

ユーザーの行動に基づいて広告を出すものとしてGoogleの検索連動型広告がありますが、これも実に良く出来た仕組みです。検索されている言葉はそのユーザーが関心があることなのでそれに応じた広告を出すとクリックされる率が高くなります。ただ、その関心は一時的なものかもしれません。検索して目当てのページを見つけてそのページにたどり着き、何かが解決したらその言葉に対しての関心は無くなってしまうかもしれません。

一方、likeボタンの方は好みを示しているので蓄積されればされる程その方のことが良く分かる様になります。もちろん、記事の場合は最終的に何を好ましいと思ったのか記事の内容を解析しないと分からないかもしれませんが。

人間、好きなことであればそれに関しての広告が広告ではなく有益な情報と感じられる様になるでしょう。ほんの小さなボタンですが、意外に奥が深いかもしれません。

まあ難しいことは抜きにしてぜひぜひ私たちのサイトでlikeボタンを押して下さいませ。

Sunday, June 6, 2010

位置情報戦争、Foursquare, Gowalla他

流行っているサービスを覗いてみるシリーズ(?)として位置情報関連を見てみたいと思います。GPS機能付iPhoneが普及するのに伴って位置情報を使ったサービスがどんどん増えて来ていますね。

FoursquareGowallaなどが最近勢いがありますが、少し前からあるものだとbrightkitelooptなどもありますし、GoogleもGoogle latitudeで参戦しています。Forusquareのファウンダーたちは、以前Dodgeballと言うサービスをやっていてそれがGoogleに買収されました。Googleは結局そのDodgeballのサービスを止めてしまったものの、似た様なGoogle latitudeと言うサービスを始めたのですから面白いものです。

代表的なFoursquareのサービスを見てみると・・・レストランなどの場所にcheck in、その情報は友人などにも通知される。check in 回数が多いとその場所のmayorになれますし、mayorになるとその店からクーポンがもらえたりする。また面白いのがバッジです。例えば違う場所に10回check inするとAdventurer、1ヶ月に30回check inするとSuper Userと言うバッジがもらえます。企業がスポンサーになっているバッジもあって例えばWall Street Journalで取り上げられたレストラン2つにcheck inするともらえるWSJ Lunchbox、雑誌luckyが紹介するブティック5つにcheck inするともらえるElite Shopperと言うものもあります。

日本で位置情報を使ったサービスと言うとコロプラとかケータイ国盗り合戦などを思い浮かべてしまってFoursquareなどに当たるものが何かは分かりませんが、少なくともこの2つは仮想空間、スタンプラリーと言った面が強く、アメリカのサービスの様に現実の友人関係を反映させると言ったものとは少し違う様に思います。

アメリカのサービスでももちろん同じ場所や近くの場所にいる知らない人と出会うと言う面もありますが、どちらかと言うとリアルな世界の友人と更にどう強くつながって行くかと言う面を重視している様に思います。そうなると友人が少ないと私などはあまり楽しめないのではと思ってしまいますが・・・。

check inの通知が来ても遥か遠くの場所のことだと現実感がないし、友人がそこにいるなら私も行く、と行ったことも遠いと出来ないのでこれらは生活圏の中でのサービスと言った方がいいのかもしれません。結局、ネットで遠く離れた場所のことを簡単に知ることが出来ても現実にはなかなか行けないので自分の手の届く範囲の場所、友人とうまくつながることが大切なのでしょう。

Saturday, June 5, 2010

会員制ショッピングサイト RueLaLa、Gilt他

eコマースで最近ホットな分野の一つが会員制ショッピングサイトではないでしょうか。ファッションブランドなどを60-70%と言った様に大幅に値下げして期間限定で売るサービスです。RueLalaGiltHauteLookと言ったファッション関連を扱うものだけでなく、家具などのインテリア品のOne King Lane、更には赤ちゃん用品を扱うZulilyと言った様に対象となる商品も多岐に渡る様になっています。最近ではこう言ったスタートアップだけでなく、eBayまでもがFashion Vaultと言うファッション分野の限定販売に参入して来ています。

会員制と言っても友人の紹介がないと入れないものから、サイト上からリクエストすれば数時間後に登録可能メールが届くもの、単にサイト上で登録すればいいものなどまちまちです。会員制にしているのは参加するブランドのブランドイメージを下げない様にすると言うこともあるかもしれませんが、実質誰でも使おうと思えば使えることを考えると、メールで案内を送るためのメールアドレスを収集するために会員制と銘打っているとも見えなくもないです。

どのサイトも売り上げを伸ばしていたり、VCから結構な金額の投資を受けたりしていますが(例、HauteLook 3100万ドル)、どうしてこう言ったサイトが人気があるのでしょうか。一つはもちろん安いと言うことはあるでしょう。後はサイトによってはセール終了までの時間が表示されていて秒単位で時間が短くなっているのをみるとチャンスを逃しては行けないと言う気持ちになりやすいのかもしれません。ご丁寧にも販売終了したものはSold Outと表示してあるので更にあおられそうです。

ものを所有する喜びの他に、あるタイミングでしか安くならないものをうまく購入出来たと言うお得感、買い物と言う行為自体に対する喜びがあるのかもしれません。エンターテイメント性も欠かせないポイントでしょう。

今後の流行り言葉になりそうなものとして他にソーシャルショッピングと言うのがありますが、これらの会員制ショッピングサイトでは友人を招待してその友人が購入したら$10-20紹介者がもらえると言う仕組みを入れているところが多いですが、それだけだとソーシャルショッピングと言うには少しソーシャル性が弱いかもしれません。

お世話になっています、Yelp

日常最も良く使っているのではと思うのがこのYelpです。これはローカルのレストラン、お店、病院などのレビューサイトです。使っていると言っても私はレストランを探すのにしか使っていないのでむしろレストラン専用サイトにして欲しいところですが。

食事に出掛ける時の場所の案内としてYelpのURLが良く送られて来ます。レストラン専用の似た様なサイトとしてurbanspoonもありますが、少なくとも私の周りではYelpが良く使われている様です。

ただ、難点をあげるとサイト上で予約が出来ないことでした。英語が通じないとどうしようとか思うと電話を掛けるのがおっくうになります。予約が必要な場合はネットからの予約が可能なOpentableから予約していました。

そこで朗報があります。近々YelpとOpentableがつながってYelpからも予約が出来る様になるとのことです。これはうれしいですね。益々Yelpのお世話になりそうです。

Thursday, June 3, 2010

シリコンバレーのベンチャー企業の給料

シリコンバレーに来て驚いたことはスタートアップ(ベンチャー企業)の給料が大企業に比べてどうやら低い訳ではないらしいと言うことです。ステレオタイプ的に企業規模が大きくなるにつれて給料が上がって行くのではないかと思っていたのですが、何人かの話を総合するとどうもそうではなく、スタートアップの給料は大企業と同じか、ストックオプションを入れるとむしろスタートアップの方がいいこともある様です。

先日なるほどなと思ったのが、2000年前後のドットコムバブルの頃はIPOと言う可能性があったのでスタートアップの給料は少し低めに抑えられていたが、IPOの件数が大幅に減った最近ではストックオプション以外に給料もきちんともらうことを人々が求めているとのお話を聞いた時です。またスタートアップはうまく行かなくなる可能性も少なくないのでその分のリスクも織り込んだ給与水準を会社として設定する必要がある様です。

アメリカではどんな会社に所属するかで給料が決まると言うよりも職種で決まる面が強いので企業規模はあまり関係ないと言うことなのかもしれません。

とは言え収入がないと給料は払えないので2人が共同設立者(Co-Founder)として無給でがむしゃらに働き、プロトタイプが出来てエンジェルなどから少しお金が入ったらコントラクターを雇い、更にベンチャーキャピタルから投資を受けることが出来ればいい給料で一気にいい人材を集めて来る、と言うのがWeb系スタートアップに多いパターンかもしれません。

給与水準が同じで成功すれば大きなリターンがあるストックオプションも付いて来る、となるとスタートアップで働くことの抵抗感は小さくなる様に思うので、これがシリコンバレーでスタートアップへ人材が集まることの理由の一つかもしれません。

今回は私が感じた印象が中心で給与水準について裏付けとなるあまりいいデータを持ち合わせていませんが、参考までにここで職種と郵便番号を入れると給与水準が出て来ます。

Wednesday, June 2, 2010

性善説の支払い方法、Kwedit

先日あるMeetupでKweditの方のプレゼンを聞く機会がありました。オンラインゲームなどでお金を支払う時、通常はクレジットカードで支払うことが多いと思います。でもクレジットカードを持っていない場合、どうするのか。日本だとWebMoneyなどをコンビニなどで買ってから遊ぶと言うことになるのだと思います。

このKweditがユニークなのはKwedit Promiseと言う後払いを選択するとその時点で遊ぶことが出来ると言うことです。で、ユーザーは例えば4日以内にセブンイレブンで支払うことになるのですが、例え支払わなくてもそのゲームで遊べなくなる位の様です。

気になるのはじゃあいったい何人がちゃんと支払うのかですが、TechCrunchによると33.3%が支払ったそうです。意外に支払う人が多いんだなあと言うのが率直な感想です。

ゲーム運用者から見るとユーザーが購入するのはバーチャルグッズで、コストがかからない。どうせタダ何だから少しでも支払ってもらえばその分、収入となるからうれしいと言うことでしょう。Kweditがなければクレジットカードで支払ったであろう人もKwedit Promiseにしてしまったら全体の収入が減るのではと言う気もしますが、参加しているゲーム運用者があると言うことはプラスになると言うことなのでしょう。

まあユーザーとしてはKwedit Promiseを無制限に設定出来る訳ではないので継続して遊びたい場合は何らかの手段で支払うことにはなるのでしょう。

で、今回はこのKweditの仕組みがユニークだと言うことを伝えたかったのでは実はありません。一番印象に残ったのはこのスタートアップがセブンイレブンと組むことが出来た、と言う点です。この会社はこの事業のために設立された会社の様なのでセブンイレブンと組んだ時は売上もほとんどなかったものと思われます。日本だとそう言った駆け出しの会社が大手企業と組むのは結構難しいのではと想像します。

ユニークなサービスを提供出来るところであれば会社の規模はあまり関係ない、そう言う懐の深さがひょっとしたらアメリカにはあるのかもしれません。

世界アクセスランキング 1000

他のサービスのアクセス数を調べたい時に業界標準となる様な、決定打となる様なものは残念ながらまだ無いと言っていいののではと思います。手軽に使えるものとしてAlexaCompeteQuantcastなどがありますが、業界標準かと言うとまだそこまでの合意は得られて
いないと思います。

そう言う時、頼りになるのはGさんと言うことでGoogleがアクセス数ランキングを発表した様です。ソーシャルなサイトではページビュー(PV)よりも滞在時間と言った指標の方がいい様にも思いますが、分かりやすさ、測定しやすさから言うとユニークユーザー数(UU)やPVと言った数字がいいのかもしれません。

で、やはり両方の面からダントツはFacebook。UUは5.4億人、PVは5700億。特にPVは2位とはケタが違います。驚異的としか言いようがありません。日本に関連するサービスとしてはYahooジャパンが25位にUU 7200万、PV 270億で入っています。アジアと言う意味ではbaiduが8位 (UU 2.3億、PV 270億)。さすが中国で日本の一位のYahooジャパンの前に他にもqq、sina、163、taobao、soso、youku、sofuが入っています。

ただ、同じ世界の大国と言う意味ではインドのサイトが上位に入っていない様に見えるのが不思議です。インドは英語が公用語だから英語圏のサービスが幅を利かせているのか、標準中国語が全土で使える中国と違って英語以外の言語が広範囲に使われていると言うことがないからか、インドの事情は良く分かりません。

良くリストを見るとGoogleが入っていない様です。Googleドメイン以外でblogspot、orkutなどが100位以内に入ってはいますが。データ自体はDoubleClick Ad Plannerが集めている様なのでGoogle本体は対象外と言うことなのかもしれません。